「朝鮮人強制徴用村」を訪れ
故郷の写真など贈り物を配達した『無限挑戦』
姜慶南さんたちが
村の辛い歴史を再照明し、強い“共鳴”
ウトロの住民たちは
「真心こもる贈り物感謝…今後も関心を要請」
「無限挑戦チームがウトロを訪問してくれ、地球村同胞連帯(KIN)の皆さんの真心こもる贈り物をいただき、この驚きと喜びは言葉では表現できません」
MBC(文化放送)の芸能番組である「無限挑戦」が今月5日、光復70年特集「配達の無限挑戦」シリーズ3で、日本の京都にあるウトロの村を訪れ、最後の1世となったお婆さんの姜慶南(カン・ギョンナム)さんに対して涙を流しながら謝罪した内容がネチズンたちに感動を与えるなかで、ウトロの住民会が韓国に感謝の手紙を送ってきた。
在外同胞の支援団体「地球村同胞連帯」は8日、フェイスブックでウトロ町内会の金教一会長が送ってきた手紙を紹介した。 ウトロは日本に残った最後の朝鮮人強制徴用村で、1941年京都飛行場建設現場の労働者宿泊所がルーツだ。
日本語で書かれた手紙は「(ウトロ町内会から)度々近況をお伝えしなければいけない所、この度は大変なご恩を賜り、そのお礼とともにご挨拶を申し上げる無礼をお許し下さい」という内容で始まる。手紙には「MBCの『無限挑戦』取材チームがウトロを訪れ、地球村同胞連帯(KIN)の皆さんの心がこもったプレゼントをいただき、喜びと驚きでただ恐縮するばかりです」とし「懐かしい故郷の料理と心あたたまるプレゼントをいただきました。参加した住民たちはとても喜び、本当に楽しい時間を過ごせました」と明らかにした。 続けて「いただいた故郷の写真を姜慶南さんが見ながら感涙する姿に、そこにいたみんなが目頭を熱くしました」と明らかにした。
これに先立って「無限挑戦」の出演者のハハ氏とユ・ジェソク氏は放送でウトロ1世として唯一の生存者となった姜慶南さんに、故郷の慶尚南道泗川(サチョン)郡地域を撮影した映像と写真を贈った。姜さんは、日帝に強制動員された父親と兄を探すために9歳の時に日本に渡り生涯を生きてきた。出演者たちに故郷の姿を収めたアルバムを贈られた姜さんは「幼くして日本に来たが、故郷は今でも目浮かぶ」として「このようにして見せてくれてありがとう」と話した。
手紙には「新しいウトロ町づくりに対する期待はもちろんありますが、今まで暮らしてきたウトロの町並みがなくなるのはとても残念です」として「支援してくださった皆様の期待に応えるためにも、ウトロの歴史をしっかりと残し、伝えていく事業もより一層強く進めてゆく所存です」と説明した。 最後に「これからもウトロ住民のために、ウトロの未来のために、暖かい関心を心よりお願い申し上げる」と結んだ。
今回の放送を契機に昨年ハンギョレ21に載せられた「ウトロを忘れないでください」報道も再照明されている。
報道内容によれば、ウトロには現在200人余りの在日同胞が暮らしている。ウトロの歴史を見れば、1987年に日産はウトロの土地を第三者に売却し、所有権は西日本殖産へ移った。1989年西日本殖産は住民に退去を要求し“土地明け渡し訴訟”を提起した。2000年、日本の最高裁判所は退去命令確定判決を下した。 しかし、ウトロ住民に冷淡だったのは韓国政府も同じだった。 韓国社会にウトロ住民たちの事情が本格的に知らされたのは2004年9月からだった。日本の市民団体「ウトロを守る会」の会員および住民が江原道春川(チュンチョン)で開かれた韓中日居住問題国際会議に参加したことが契機となった。 当時「ウトロを守ってほしい」という切なる呼び掛けが地球村同胞連帯など多くの団体を動かした。