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延世大学、「慰安婦は売春」発言のリュ教授の講義を中止…真相調査に着手

登録:2019-09-24 07:58 修正:2019-09-24 08:31
延世大学「倫理人権委員会が公式調査を開始」 
リュ教授「受講生の理解を助けるための発言…嫌悪発言ではない」 
慰安婦関連の暴言で議論になったリュ・ソクチュン延世大学教授が自由韓国党の革新委員長に在職していたときの姿=カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

 自由韓国党の革新委員長を務めたリュ・ソクチュン延世大学教授(社会学)が授業で「慰安婦は売春」と発言した事実が確認され、批判を受けている中、延世大学がリュ教授の発言に対する真相調査を開始すると共に、講義中止措置を取った。

 延世大学は23日、「所属教授の講義中の発言によって、社会的物議を起こしたことに遺憾の意を表する」としたうえで、「今月19日、リュ教授の講座運営の適切性の可否を問うため、倫理人権委員会が公式調査を開始した」と発表した。延世大学の説明によると、倫理人権委は手続きによって教務処に調査活動を開始するよう公式に通知し、教務処はリュ教授に当該科目の講義の中止を通知した。

 リュ教授は今月19日「発展社会学」授業で、自分を「親日派」(一般的には親日賦役派の意味だが、ここでは親日家という意味で使われた)と主張し▽慰安婦を売春婦に喩えており、▽挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会・現正義記憶連帯)は統合進歩党と同じ団体だと主張したと、「プレシアン」が21日付で報じた。特に、リュ教授は授業で「(慰安婦は売春婦と)似たようなものだ。あの人たち(売春婦たち)がなぜ売春をするのか。貧しいからだ。昔(日本の植民地時代)にもそうだった」と述べた。「慰安婦のハルモニ(おばあさん)たちは教育を受けられるなどと言われ、日本側に騙されて連れていかれたのではないか」という学生の質問に対し、リュ教授は「今も売春に足を踏み入れる過程はそのようなものだ。今も『ここでは絶対体を売るわけではない』、『上品なお客さんに酒を注ぐだけでいい』と言われて接待婦になる。昔もいまも同じだ」とし、売春婦と慰安婦を同一視する発言をした。また、リュ教授は「本当にそうなのか知りたければ、(学生が)一度やってみますか」と問い返した。

自由韓国党の革新委員長を務めたリュ・ソクチュン延世大学教授(社会学)が授業で「慰安婦は売春」と発言した事実が確認され、批判を受けている中、今月23日、ソウル西大門区延世大学中央図書館の前にリュ教授を糾弾する抗議文が張り出された=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 このような発言を受け、延世大学の在学生と卒業生は延世大学にリュ教授の罷免を求めるなど、反発している。歴代の延世大学総学生会と李韓烈(イ・ハンヨル)記念事業会などが集まった「リュ・ソクチュン教授の即時罷免を求める延世人」は22日午後、声明を発表し、「延世大学は日本極右勢力の代弁者の役割をするリュ・ソクチュン教授を直ちに罷免すべき」と主張した。彼らは声明文で、「日帝と独裁に抵抗してきた誇らしい歴史を持つ母校で、リュ教授の暴言のような恥ずべきことが起きたことに対し、惨憺たる気持ちだ」としたうえで、「延世大学がリュ教授に対する罷免決定を下すまで、学校内外で罷免を求める署名運動や、総長抗議訪問、校内ろうそく集会の開催などを展開する」と明らかにした。市民団体「庶民民生対策委員会」は23日、リュ教授を虚偽事実の流布、名誉毀損、セクハラなどの疑いでソウル西部地検に告発した。

 リュ教授は自分の発言をめぐる議論について、「受講生が現実を正確に理解する必要があることを強調するための発言に過ぎず、売春を勧める発言でも、嫌悪発言でもない」と釈明した。リュ教授は同日に発表した立場文で、「売春に女性が参加する過程が貧しさのため、やむを得ない事情による選択という説明をしたが、一部の学生がこれを受け入れず、同じ質問を繰り返した。受講生が現実を正確に理解する必要があることを強調するために、『知りたいなら(学生が調査を)してみますか』と、問い返す発言をした」と述べた。彼は「決して学生を嫌悪したり、差別する発言ではなく、売春を勧める発言だという指摘は言語道断だ」と反論した。

キム・ミンジェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/910518.html韓国語原文入力:2019-09-23 21:12
訳H.J

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