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自由韓国党「国民に向けた宣戦布告」…野党陣営の共同戦線の構築に意欲示す

登録:2019-09-10 03:21 修正:2019-09-10 08:27
「憤った国民の時間が始まるだろう」 通勤デモなど場外闘争を並行 
「チョ・グク問題」秋夕の連休にイシュー化する考え 
正しい未来党も「レームダック」、「政権退陣」
自由韓国党のファン・ギョアン代表とのナ・ギョンウォン院内代表をはじめとする議員たちが今月9日午後、ソウル光化門広場で、チョ・グク法務部長官の任命撤回を求めるプラカードを掲げている//ハンギョレ新聞社

 「大統領の時間が終わり、憤った『国民の時間』が始まるだろう」(キム・ヒョナ院内スポークスマン)

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が9日、チョ・グク法務部長官の任命を裁可したというニュースに、自由韓国党は「政権の終末」や「国民向けの宣戦布告」という厳しい論評を発表し、激しく反発した。解任建議案の発議や国政調査、特検などのための野党陣営の協力を続ける考えも明らかにした。第20代最後の定期国会が事実上、破局に突き進む可能性もある。

 ファン・ギョアン自由韓国党代表は同日昼、チョ長官の任命による対応戦略を話し合う緊急議員総会後、記者団に「状況を考慮して様々な闘争を並行していくことで意見が一致した」と述べた。一部では、光化門(クァンファムン)広場での「テント闘争」や「定期国会ボイコット」という声も上がったが、院内で使用可能な手段をすべて動員するということで意見が一致したという。その代わり、ファン代表ら指導部は、「通勤途中デモ」や「移動式遊説」などを通じて、チョ長官の任命に批判的な世論を高め、さらに野党陣営と市民社会まで含む国を挙げての対与党闘争を続ける案も議論することにした。

 実際、ファン代表とのナ・ギョンウォン院内代表など、自由韓国党議員たちは同日、ソウル銅雀区(トンジャクグ)国立墓地を訪問して参拝した後、光化門を訪れて、帰宅途中の市民に向けたデモを行った。ファン代表は「国を守れなかったことへの謝罪の気持ちで参拝した」と語った。秋夕(中秋節)の連休直前の10日と11日には江南高速バスターミナル、新村(シンチョン)、仁川(インチョン)富平駅の出会いの広場など、人が多く集中するソウル・京仁圏の拠点を短時間訪れる「移動式遊説」を展開することにした。

 正しい未来党もチョ長官の任命に「レームダック」や「政権退陣運動」を取り上げ、反発を強めた。ソン・ハッキュ代表は「今回の任命でいわゆるレームダックが本格的に訪れるだろう」と指摘し、オ・シンファン院内代表は「文大統領が国民との正面対決を選んだ以上、あらゆる手段と方法を動員し、チョ・グク退陣運動に乗り出す。文大統領が最後まで拒否した場合は、政権退陣運動につながるだろう」と警告した。

 野党たちは、チョ・グク長官が辞任を拒否した場合、来年の総選挙まで協力を続ける考えも明らかにした。ナ・ギョンウォン自由韓国党院内代表は同日午前、オ・シンファン正しい未来の党院内代表と面会し、民主平和党や無所属議員らとともに、チョ・グク候補者の任命に反対する野党陣営の共同戦線を構築することにした。野党の一部では、「チョ・グク事態」を機に形成された「反文在寅戦線」を強化し、野党陣営が政界再編を主導していくべきという声もあがっている。

 ただし、野党が長期的に強力な協力を続けることができるかどうかについては、懐疑的な見方もある。当面は沸き立つ世論に支えられて闘争への意志を燃やすだろうが、連休が終わって通常国会と予算決算の政局に入れば、野党陣営もそれぞれの道を選ぶということだ。

 何よりも、自由韓国党は、「チョ・グク政局」が続いた期間にも党の支持率を大きく引き上げられなかった致命的な弱点を克服しなければならない問題を抱えている。ナ院内代表は、聴聞会開催をめぐる党内紛の過程で、「戦略・疎通の不在」と批判されており、ファン代表は「場外闘争」のほかに政治的想像力を発揮できなかったという批判を受けている。ある韓国党関係者は、「実益のないボイコットではなく、ファン・ギョアン代表が独自の政治スキルで突破しなければならない時期だが、それだけの力量があるのかは疑問だ」と不安を募らせた。

チョン・ユギョン、キム・ミナ、チャン・ナレ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/909107.html韓国語原文入力:2019-09-09 21:21
訳H.J

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