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延世大学「人権とジェンダー」授業、右派団体集団抗議に…「予定通り進行」

登録:2019-08-16 07:53 修正:2019-08-16 10:40
2020年学部新入生対象「延世精神と人権」授業開設 
「人権とジェンダー」「人権と難民」などカリキュラム含まれる 
プロテスタント・「右派」・難民反対団体主軸で集団抗議運動 
学校「人権講義はクリスチャンが追求する価値と一致」 
「フェミニスト、性少数者、障害者、ムスリムも同等な教育必要」
延世大学新村キャンパス全景=延世大ホームページより//ハンギョレ新聞社

 延世大学が2020年度の学部新入生から必修講義「延世精神と人権」を開設した事実が知られると、一部のプロテスタントと「右派」勢力の集団的抗議が続いた。カリキュラムに「人権とジェンダー(性平等)」「人権と難民」が含まれているという理由だ。学校側は15日、「人権は非差別性を原則としているので、この講座は特定集団の擁護したり支持することを目的としない」と反論した。

 オンライン講座の「延世精神と人権」は、13週にわたって人権・社会正義・ジェンダー・児童・障害・労働・環境・難民などをテーマに構成される。講義開設のニュースが知られると、すぐに一部のプロテスタント教徒と自称「右派」、難民反対団体カフェなどオンラインコミュニティを中心に、「延世大学への抗議の電話をかけ続けなければならない」「延世大への抗議電話に支援を要請する」などの文が相次いで書き込まれた。彼らは、延世大学学事支援所などの電話番号を共有して抗議電話を促した。

 「延世大学を愛する国民集会」を名乗る団体は今月13日、延世大学の正門前で「延世大学の建学理念を無視するジェンダー人権教育必修化とはなんたることか」と集会を開きもした。彼らは「無分別な人権教育が正しい性文化を崩し、同性愛擁護を助長する」「(難民など)特定少数の人権だけが無限に保障され、一般国民が逆差別される歪曲された人権意識を植えつけないか心配だ」などの差別的発言を続けて行った。ウリ共和党のホン・ムンジョン議員もこの席に参加して「ジェンダー教育、誤った難民教育を延世大学で履修しなければ卒業できないということは、設立理念に反するだけでなく、私学設立原則にも反する」と主張した。

 学校側は講義を予定通り進める立場だ。延世大学関係者は「社会的弱者を理解して保護する事は『あなたの隣人を自分のように愛しなさい』という話をあげて、善きサマリア人の人生を生きようとするクリスチャンが追求する価値と一致する」と明らかにした。プロテスタント財団である延世大学の建学理念と一致するということだ。学校は2学期に在校生を対象に試験運営して、教育課程を修正、発展させる計画だ。

 実際、在校生の間からは特別な反対意見は出ていない。延世大学関係者は「学校の(オンライン)コミュニティを見ると、学生は特に反応していない」と明らかにした。延世大学在校生のユ・ジヌクさん(23)は「今回開かれる講義は、ジェンダーや難民だけでなく、インターネットや薬物など全般的な人権関連問題を扱うものと理解している」として「そのような点で講義自体が良い試みだと思う」と話した。

 「人権とジェンダー」授業を引き受けて嫌悪勢力の「標的」になったキム・ヒョンミ延世大学教授(文化人類学)は、「デモは『宗教的表現の自由』という『人権』が保障された国だから可能な行為だったと思う」として「同様に大学にたった一人のフェミニスト、性的マイノリティ、障害者、ムスリムの学生がいても、彼らも同等の関心と指導、認定を受けて脅威のない環境で教育を受けられるという非差別原則を守って行くことも教育者の使命」と強調した。キム教授は「今回の事件で『人権』という普遍的価値が、どのようにして二分法的な論争で歪曲されうるのか、なぜここまで教育現場に対する不信が増幅されたのかを目撃できた」と付け加えた。

パク・ダヘ、キム・ミンジェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/women/905884.html韓国語原文入力:2019-08-15 19:54
訳M.S

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