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トランプと金正恩の板門店の出会いは“南北首脳会談の再演”

登録:2019-06-30 22:37 修正:2019-07-01 08:17
軍事境界線で会い握手した後、南北を行き来 
南北会談の施設「自由の家」で朝米首脳歓談 
板門店共同警備区域は9・19軍事合意書で非武装化
ドナルド・トランプ米大統領と金正恩国務委員長が30日午後、板門店の軍事境界線で北側地域へ移動し(左側写真)、再び握手した後(中央写真)、一緒に南に移動している=板門店/キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 30日、ドナルド・トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の板門店の出会いは、昨年4月27日に板門店で開かれた文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金委員長の南北首脳会談の最初の場面を思い出させた。朝米の首脳は、板門店南北首脳がそうであったように、軍事境界線(MDL)を間に置いて会い握手した後、北に上がり再び南に下りてきた。文在寅大統領は「自由の家」の前で両首脳を待った。

文在寅大統領が2018年4月27日午前、板門店の軍事境界線を越えた金正恩国務委員長と握手を交わした後、手を取り合って北側へ渡り、再び南に越えてきている=板門店/韓国共同写真記者団//ハンギョレ新聞社

 南北と米国の首脳が会った板門店共同警備区域(JSA)は、朝鮮半島の冷戦と平和が交差する所だ。1953年7月27日に停戦協定が締結されたところであり、4・27南北首脳会談以後に朝鮮半島平和プロセスが出発したところでもある。昨年9・19南北軍事合意により、武器と警戒所を撤収したことにより非武装化がなされた。非武装化の後、自由往来まで合意したが南北と国連司令部が共同勤務の規則をまとめあげられず履行が遅れている。

 朝米首脳が握手した軍事境界線は、軍事停戦委員会の本会議室(T2)と小会議室(T3)として使われる青いプレハブ建物の中間にある。1953年7月27日の停戦協定締結以後、同年10月に建てられた。66年間使われるとは考えなかったために“臨時”(Temporary)という文字がついている。

金正恩国務委員長とドナルド・トランプ米大統領が30日午後、板門店の「自由の家」の前で会い握手している=板門店/キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 朝米首脳が対話した「自由の家」は、南北会談用の施設として作られた。軍事境界線を間に置いて、北側の「板門閣」と向かい合っている。南北会談の場所で朝米の首脳が会ったという点も興味深い。4・27南北首脳会談が開かれた「平和の家」は、「自由の家」の後方にあり、5・26南北首脳会談が開かれた統一閣は板門閣の後方にある。

 文大統領とトランプ大統領は、これに先立って共同警備区域の警備部隊である「キャンプ・ボニファス」(Camp Bonifas)北側の最北端「オーレット(Ouellette)警戒所」を訪問した。バラク・オバマ、ビル・クリントン両大統領もここを訪ねたことがある。トランプ大統領は2017年11月の訪韓当時、ヘリコプターでここを訪問しようとしたが、気象の悪化で引き返している。キャンプ・ボニファスは、非武装地帯から南に400メートル離れている。

ユ・ガンムン先任記者、イ・ジヘ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/899898.html韓国語原文入力:2019-06-30 20:06
訳J.S

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