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韓国政府、成長展望を下方調整、コリア・セール・フェスタなど景気浮揚策検討

登録:2019-06-23 21:07 修正:2019-06-24 12:04
来月初、下半期経済政策方向を発表 
輸出不振など対外不安反映し 
今年の成長率2.5%以下への調整を考慮 
企業投資・民間消費促進が狙い 
経済興しに格別対策出す公算
韓国の経済成長率の機関別展望値//ハンギョレ新聞社

 韓国政府が7月初めに発表する予定の「下半期経済政策方向」で、今年の経済成長率展望値を当初の2.6~2.7%から2.5%以下に下方調整する方案を検討していることが明らかになった。大統領府政策室長と経済首席を交替した直後に発表される下半期経済政策方向で、経済の現実を直視し足下を確かめる格好だ。政府が成長率展望値の修正を検討する理由は、経済条件が容易に改善されずにいるためだ。まず、第1四半期のマイナス成長のショックをもたらした半導体市場の回復が緩慢だ。米中貿易紛争も激化しており、世界経済にショックを与えている。今年に入って6月20日まで、輸出が昨年同期対比で10%減少するなど、7カ月連続で減少傾向が続いている。第1四半期の設備投資が昨年より17%以上減るなど、内需事情も良くない。景気不振を脱出するためのモメンタムを見つけるのは難しい状況だ。

 政府関係者は「来月初めの発表を目標に、下半期経済政策方向の仕上げ作業をしている」とし、「まだ展望値は確定していないが、いくつかの数字をめぐって悩んでいる」と話した。成長率展望値を下方調整することは既定事実化しているということだ。実際、政府の経済成長率目標値(2.6~2.7%)は各経済専門機関が最近相次いで展望値を下方設定したのに比べ非常に楽観的だ。これに先立って韓国銀行は、昨年10月に今年の成長率展望値2.7%を出した後、二度にかけて0.1%ずつ低くし、2.5%まで下方調整した状況だ。経済協力開発機構(OECD)は、2.6%から2.4%に下げた。国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)は5月22日に発表した「2019年経済展望」で、成長率展望値を2.4%に下げ、「米中貿易紛争が深刻化すれば、成長率は2%台序盤(2.2%)まで下がりうる」と指摘したことがある。当初、政府の成長率目標値下方調整が2.5~2.6%に終わると予想されていたが、最近では2.4~2.5%台まで低くなるだろうという観測に傾いている理由だ。

10日午前、拡大高位党政協議会が国会議員会館で開かれ、キム・スヒョン政策室長とホン・ナムギ経済副首相が話している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 政府は、成長率目標値の下方調整と共に、下半期経済政策方向に経済回復のための政策手段を総動員すると予想される。まず、投資不振の解消のための課題が重点提示されると見られる。これに先立ってホン・ナムギ副首相兼企画財政部長官は14日、「設備投資や建設投資が大きく不振で、こうした分野に対して下半期に格別の対策が必要だ」と言及したことがある。政府は、京畿道華城市(ファソンシ)に造成される予定の4兆ウォン(約3700億円)以上の規模のテーマパーク事業を「3次企業投資プロジェクト」に選定し支援すると発表した。政府はまた、研究開発(R&D)・設備投資税額控除の拡大などを通して、企業の投資を促進し、韓国版ブラックフライデーである“コリア・セール・フェスタ”を拡大する方案も検討すると伝えられた。すでに政府は、揮発油税の引き下げと自動車の個別消費税の一時引き下げ措置を延長した。民間の投資と消費を促進するための政策手段を総網羅して前面に出す様相だ。産業研究院のカン・ドゥヨン先任研究委員は「輸出に大きく依存してきた韓国の成長戦略を切り替える必要がある。長期的には、消費の成長寄与度を高める構造転換と共に、大規模公共投資を通じて輸出の成長寄与下落に対応する政策も考慮しなければならない」と助言した。

ノ・ヒョンウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/898989.html韓国語原文入力:2019-06-23 18:34
訳J.S

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