世界中から音楽家が集まり、平和を歌う音楽祭が分断の象徴である非武装地帯近隣で繰り広げられる。
江原道は6月5日から9日まで鉄原(チョルウォン)の労働党舎と月井里(ウォルチョンリ)駅、所伊山(ソイサン)などで「DMZピーストレイン・ミュージックフェスティバル2019」を開くと、24日明らかにした。
この祭典は、平昌(ピョンチャン)五輪を契機に続いている南北平和ムードを拡散するために、江原道、鉄原郡、ソウル市が用意した公共音楽祭典だ。「音楽を通じて国家・政治・経済・理念・人種を超越し自由と平和を経験しよう」との趣旨で昨年初めて開催され、イ・スンファン、セックスピストルズのベーシストのグレン・マトロック、カン・サネ、チャン・ギハと顔たちなど7カ国34チームが参加し、大きな呼応を得た。
今年もメイン行事に先立ち音楽家たちが集まり、境界地域で平和をテーマにした音楽祭を開く意味について討論し、プレ演奏を鑑賞する時間が用意された。6月5日には、ソウル市道峰区(ドボンク)のプラットホーム倉洞(チャンドン)61で講演と討論の時間が、6日には同じ場所でピーストレインに参加する音楽家たちが出演する発表会が用意されている。
8日には本物のピーストレインが運行される。ソウル駅を出発するピーストレインは、170分余りを走り戦争の傷を抱いている鉄原、白馬高地(ペンマコジ)駅に到着する予定だ。列車内では平和をテーマにした講演と各種の公演が繰り広げられる。
7日から9日までは、かつて北朝鮮の労働党党舎として使われ、戦争後に廃虚になり、現在は骨組みだけが残っている労働党舎と、非武装地帯南方限界線に最も近く「鉄馬は走りたい」との文言で良く知られた月井里駅など、鉄原の各地でさまざまな公演が繰り広げられる。今年は、海外の音楽家も12チームから17チームに増え、一層豊かで多様な音楽を披露する予定だ。
今年の祭典は、観客のノーショー防止と、地域経済活性化のために予約金制が導入された。チケットは1日券が1万ウォン(約千円)、3日券が2万ウォン(約2千円)で予約でき、予約金は現場で全額が鉄原サラン(愛)商品券で返される。
特に25日午後2時からは3日券のチケットを1万ウォンで予約できるブラインド チケットをネイバー予約を通じて500枚限定で販売する。1次ラインナップは3月8日に公開され、1日券から3日券まで予約可能な一般チケットは3月20日から買える。
江原道庁関係者は「昨年、平和とDMZを主題に差別化された公演を披露し、英国BBCや米国の音楽専門誌ローリングストーンなど、国内外のメディアを通じて報道され注目を集めた。今回の祭典が境界地域を平和地域に変えるのに役立って欲しい」と話した。