2月25日～3月20日に展示会「記録 記憶…」
これまで公開された「慰安婦」写真は、米国側の写本
これまで写本(スキャン)だけで見ることができた韓国人日本軍「慰安婦」被害者の写真3枚が実物で初めて公開される。
ソウル市とソウル大学チョン・ジンソン教授研究チームは、3・1運動100周年を記念してソウル市鍾路区(チョンノグ)のソウル都市建築センターで25日から3月20日まで展示会「記録 記憶：日本軍『慰安婦』の話、聞けなかった言葉」を開催すると18日、明らかにした。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「3・1運動100周年を記念して、独立活動家が大きくスポットが当てられているが、自身の被害事実を通じて日帝の蛮行を世に知らせた『慰安婦』被害者も同じく功労を認められて然るべきと考え、展示会を開いた」と話した。
今回の展示会で実物で公開される写真は、日本軍「慰安婦」被害事実を証言したパク・ヨンシムさん(2006年死亡)が、捕虜として捕らえられた当時に臨月だった姿の写真と、ミャンマーのミチナで「慰安婦」が集まっている姿を撮った写真2枚だ。これらの写真は、1990年代から韓国国内に知らされ、大衆に韓国人「慰安婦」が撮られた代表的写真と認識されたものなどだが、それは原本ではなく米国立文書記録管理庁が所蔵した写真をスキャンしたものだった。
だが、今回展示される写真は、1944～1945年頃に米軍の写真兵が撮った写真をソウル大学チョン・ジンソン教授研究チームが実物そのまま買い入れたものだ。当時、米軍は写真を焼き付けてアルバム形式にまとめて保管してきたが、これを米国の古文書収集家がバラで所蔵しており、研究チームがそれを発掘した。3枚の写真は、横29センチ、縦21センチに印画したものであり、保存状態が良好だと研究チームは説明した。
これまでに既に知られた写真であっても、写本でない実物で見ることは格別な歴史的意味があると研究チームは話した。ソウル大学チョン・ジンソン教授研究チームのキム・ソラ研究員は「戦争当時、部隊で印画しアルバムに製作された写真が、数十年の歳月を経て米国から韓国に来て、大衆の前に立った。朝鮮人『慰安婦』の苦痛を知らせる遺物として意味が深い」と説明した。
今回の展示会には、写真だけでなくこの間に発掘した史料、映像などが共に展示される。日本人と朝鮮人の帰還を扱ったニューヨークタイムズ1946年3月2日付、日本軍「慰安婦」被害を最初に証言したペ・ポンギさんの写真、昆明報告書、およびチューク島(トラック島)乗船者名簿などが展示される。また、ソウル大学研究チームが中国や沖縄など「慰安婦」被害地域を直接現地調査して製作した映像も上映される予定だ。
2016年からソウル市とソウル大学の研究チームは、日本軍「慰安婦」記録物管理事業を通じて米国などで資料を発掘してきた。2017年には朝鮮人日本軍「慰安婦」映像を最初に公開し、証言のみで存在した南太平洋トラック島(チューク島)「慰安婦」26人の存在事実を資料を通じて初めて公式に確認した。
訳J.S
