南北は31日、北朝鮮側関係者による韓国側道路の視察を含む道路協力関連人材交流案について協議したと、統一部が発表した。
南北は同日、開城(ケソン)共同連絡事務所で「道路協力実務接触」を行い、南北の道路関連基準など実務的な資料を交換すると共に、東海線現地調査の推進問題▽北側関係者による南側道路施設の視察▽人材交流など、道路協力関連事項を協議したと、統一部が明らかにした。統一部当局者は「具体的な協議は早期に接触または文書交換方式で進めることにした」と述べた。今回の実務協議には、ペク・スングン国土交通部道路局長とキム・ギチョル国土環境保護省副処長が南北の代表を務め、それぞれ3人の代表団が出席した。
この日の実務接触で目を引くのは、北側関係者による南側道路施設の視察と人材交流関連の協議を行ったという発表だ。北側関係者による南側道路施設の視察はまだ先例がなく、実現すれば初の事例となる。国連と米国の対北朝鮮制裁のため、着工式を行ったにもかかわらず、実際に建設事業に乗りだせない事情を考慮し、まずできることから始め、着実に内実を固めていくというアプローチといえる。
統一部当局者によると、韓国政府は先月30日、東海線道路の共同調査に必要な車・燃料など搬出物資リストについて、国連安全保障理事会対北朝鮮制裁委員会から、制裁免除の承認を受けたという。先送りされてきた東海線北側の区間の道路共同調査が、遠からず行われるものと予想される。
南北は4・27板門店宣言で合意した「京義線・東海線の道路連結と現代化事業」と関連し、昨年8月に京義線北側区間道路を共同調査したが、東海線北側区間道路はまだ共同調査の日程が決まっていない。昨年12月26日、「南北鉄道・道路の連結および現代化着工式」を控え、東海線の北側区間に対し、3日間(12月21~23日)にわたり肉眼での現場点検を行っただけだ。