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韓日対立の中、ハリス駐韓米大使が国防部を訪問

登録:2019-01-29 06:17 修正:2019-01-29 07:25
韓日軍事対立に関する協議の有無は確認されず 
国防部は「韓日が実務的に解決すべき問題」 
韓米日協力体制壊さない限り、忍耐力を発揮する見込み
米国のハリー・ハリス駐韓大使が今月28日、国防部庁舍でチョン・ギョンドゥ国防部長官と会談した後、庁舎を後にしている。国防部は二人がどのような話をしたかについて、明らかにしなかった/聯合ニュース

 米国のハリー・ハリス駐韓大使が28日、チョン・ギョンドゥ国防部長官とカン・ギョンファ外交部長官を相次いで訪れた。詰めの協議が難航している韓米防衛費分担問題を主に取り上げたという。哨戒機の脅威飛行とレーダー照準をめぐる韓日の軋轢についても協議が行われたかについては、まだ確認されていない。

 米国が韓日の対立を“仲裁”しようとする姿はまだ見られていない。北朝鮮核問題の解決に向けた朝米交渉が進められ、韓米日軍事協力の重要性が減ったうえ、国益と直接関係のない軋轢には関与を控えるドナルド・トランプ政権の“米国優先主義”が働いたものと分析される。外交消息筋は「米国は今回の事案は韓日が解決すべき問題だという立場を持っている」と話した。

 国防部も、米国の仲裁や介入については言及していない。チョン長官が24日、ロバート・エイブラムス韓米連合司令官に会った際も、「韓日の対立の解消案を協議したのではないか」と見られていたが、国防部は「そのような協議はなかった」と公式に否定した。先日、国防部が「米国と状況を交感し、情報を共有している」と発表したことから、一歩後退したような発言だ。この問題に積極的に取り組んでいるような印象を与えたくない米国の立場を反映したものとみえる。

 トランプ政権の“不作為”は前政権と比べるとさらに明らかだ。バラク・オバマ前大統領は、日本軍“慰安婦”問題をめぐる朴槿恵(パク・クネ)元大統領と安倍晋三首相の対立について、韓米日安全保障協力のためにこれを調整しようとした。オバマ大統領は2014年3月、オランダで開かれた核安全保障サミットで、韓米日首脳会議を開催すると宣言し、両首脳を“ほぼ強制的に”交渉テーブルに座らせた。

 米国は、韓日間の軋轢が韓米日協力の枠組みを壊す水準まで悪化しない限り、積極的な介入は図らないものとみられる。韓日の対立が真実をめぐる攻防の様相を帯びてきたため、現実的に米国が介入する余地が減ったという分析もある。チョン長官(8日の電話会談)と岩屋毅防衛相(16日の直接会談)はそれぞれパトリック・シャナハン米国防長官代行と接触し、米国を味方につけようと努力したが、米国は関与しないという態度を示した。米国防総省は韓米会談について資料を出さず、米日会談に関しては「インド太平洋と世界の平和と繁栄を担保するために米日同盟を強化する」とだけ言及した。

ユ・ガンムン記者、キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/880242.html韓国語原文入力:2019-01-28 21:37
訳H.J

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