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朝米、第2回朝米首脳会談の実現に向けて活発な動き

登録:2019-01-16 05:56 修正:2019-01-16 07:03
CNN「先週末、平壌で親書を手渡した」 
金英哲副委員長、早ければ17日から18日まで米国を訪問 
高官級会談で日時・場所を決める見込み
マイク・ポンペオ米国務長官と金英哲北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長が2018年5月31日、ニューヨークで握手を交わしている=ポンペオ長官のツイッターよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 トランプ米大統領が先週末、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長に親書を届けたという。北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部長は、早ければ17~18日頃ワシントンを訪問し、マイク・ポンペオ米国務長官と朝米高官級会談を行う見通しだ。

 CNNは15日(現地時間)、匿名の消息筋の話として「トランプ大統領が先週末、金正恩委員長に親書を送った」と報じた。同放送は、親書が「人づてで」平壌で直接手渡されたと報じた。トランプ大統領が今月2日に閣議で公開した金委員長の親書に対する返信の可能性が高いが、内容は確認されていない。また同放送は「金副委員長が朝米首脳会談の細部事項を確定するため、早ければ今週にもワシントンを訪問する可能性がある」と、消息筋を引用して報道した。

 これと関連し、朝米対話に詳しい外交筋も15日、金英哲副委員長が17~18日にワシントンを訪問し、ポンペオ長官と高官級会談を行うものとみられると話した。昨年5月末、金副委員長の最初の訪米当時は、ニューヨークでポンペオ長官と会談した後、ワシントンでトランプ大統領を表敬訪問した。ただし、米国務省は今週、会談開催の有無に関するハンギョレの問い合わせに対し、「発表する会合(meetings)はない」と答えた。

北朝鮮のチェ・ソンヒ外務省副相がスウェーデンで開かれる国際会議に出席するため、今月15日午前、経由地の中国北京に到着して移動している。チェ副相は平壌発高麗航空JS151便で北京首都空港に到着した後、直ちに空港を後にした=北京/聯合ニュース

 トランプ大統領が年明けに金委員長の親書を公開し、「あまり遠くない未来に」2回目の朝米首脳会談を行うと述べた後に送ったことから、今回の親書には2回目の首脳会談に対する肯定的な意志が書かれているとみられる。金英哲副委員長の「ワシントン直行」も肯定的なシグナルといえる。昨年11月8日に予定された高官級会談が取り消された背景の一つが、「トランプ大統領との面会が困難だったため」とされるだけに、今回は金副委員長がワシントンに直行してトランプ大統領に会う可能性が高いと、多くの外交消息筋は見ている。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授も「金副委員長の訪米の核心要素は、トランプ大統領との面会」だと話した。金副委員長は今回も金正恩委員長の親書を直接届けるものと見られる。

 今回の朝米高官級会談の主な目的が、朝米首脳会談の準備にあるとされるだけに、首脳会談の開催日や場所をはじめ、議題まで話し合われる見通しだ。朝米交渉に詳しい政府消息筋は「高官級(会談)で時間と場所は決める可能性がある」と話した。首脳会談の開催時期は、実務準備に4~6週間を要することから、開催時期は大体2月中旬頃で、場所はベトナムやタイなどが有力視されていると、米マスコミは報じている。議題に関しては、昨年11月に米国のマイク・ペンス副大統領が、朝米首脳会談の議題として「核申告・査察・廃棄のロードマップ」を示唆した。国家安保戦略研究院のチョ・ソンニョル元首席研究委員は「金委員長の新年の辞で言及された核兵器の生産中止と、最近ポンペオ長官が示唆した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の生産中止に加え、核物質の生産中止まで拡張する方式になるだろう」と見通した。相応の措置と関連しては、北朝鮮の核施設を検証するための拠点としての連絡事務所が最も多く取り上げられている。部分的な制裁緩和の可能性も排除できない。

 朝米が具体的な協議のために、第1回首脳会談のように、別途の実務会談を行うかどうかも関心事だ。奇しくも15日に北朝鮮の対米実務交渉窓口であるチェ・ソンヒ外務省副相が北京空港に姿を現し、注目を集めた。チェ副相は空港で目的地を訪ねる記者団の質問に対し、「スウェーデンの国際会議で話そう」と述べた。彼女の動きは、米国務省のスティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表の実務交渉パートナーという点で注目されるが、スウェーデンで米国側と接触するかどうかは確認されていない。

キム・ジウン記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/878529.html韓国語原文入力:2019-01-1520:59
訳H.J

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