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“韓国政府 死刑執行検討に国際社会憂慮”

原文入力:2009-10-09午後07:30:50
10日‘死刑廃止の日’
韓国人初の国際アムネスティ執行委員 コ・ウンテ氏
“子供性暴行問題も死刑制度で解決してはならない”

キム・ミンギョン記者,イ・ジョングン記者

←国際アムネスティ執行委員コ・ウンテ氏

“世の中には二種類の国があります。一つは国民がどんなことをしても彼を殺すことはできない国で、もう一つは場合によってはいつでも国民を殺すことができる国です。”‘世界死刑廃止の日’を翌日に控えた9日、コ・ウンテ国際アムネスティ国際執行委員会委員(46)は<ハンギョレ>とのインタビューで「国家が国民の生命を奪い取ることができる権利を持つならば、個人はいつも国家に従属するほかはない。死刑制度は国家と個人の関係を基本的に規定する定規」としてこのように話した。

‘世界死刑反対連合’は毎年10月10日を‘世界死刑廃止の日’と定め、世界各地で関連行事を行っている。我が国でもこの日午後、ソウル,中区,苧洞1街中央シネマ インディスペースで記念式が開かれる。

コ委員は2002~2004年に続き、2006年から最近まで国際アムネスティ韓国支部理事長を務め、去る8月に韓国人としては初めて‘国際アムネスティ国際執行委員会’委員に選出された。アジア地域から委員に選出されたのは1997年以降12年ぶりだ。9人の委員で構成される国際執行委員会は任期の4年間、全世界アムネスティ活動を代表し決定事項を執行する。彼は主に国内に留まり業務を遂行するが、分期別定期会議などのために英国,ロンドンの本部を訪問する。

コ委員は韓国が‘実質的死刑廃止国’になったが、最近になり死刑執行議論が再開されている点に深い憂慮を表わした。我が国は去る2007年、10年間死刑を執行せず国際アムネスティが‘実質的死刑廃止国’に分類した状態だ。しかし憲法裁判所は未だ死刑制度の違憲可否を決めておらず、死刑制度廃止のための国会の立法活動もない。

彼は最近、子供性暴行犯チョ・ドゥスン(57)氏を死刑に処さねばならないという一部世論に対しても、死刑制度がこの問題の解決策になってはならないと言った。「加害者を‘罪のない私たち’と区分し厳罰に処する方式よりは、なぜ私たちの社会でそのような人がそのような犯罪を犯したかを考えることが正しい。」

コ委員は国際社会の憂慮も伝えた。彼は「国際人権社会では‘世界人権の穴’であるアジアで韓国が一番最初に死刑制度を廃止するという期待が高かった」として「しかし最近では国際社会の失望感が大きくなっている」とした。アジア全体では昨年1838件の死刑が執行されたが、これは全世界死刑執行件数の76.9%を占める。

最初の韓国人執行委員である彼は格別な‘欲’も現わした。コ委員は「国際アムネスティ会員の97%が西ヨーロッパ・北米・日本などにいて、暮らしよい国の暇な国民が暮らしが難しい国を助けることと映りかねない」として「国際アムネスティが全世界市民の共同所有となるようにしたい」と話した。彼は「遠くにいて一回ずつ訪ねてきて瞬間的に贈り物をくれる‘サンタクロース’ではなく、常に一緒にいる‘隣りのおじさん’のようなアムネスティを作りたい」と語った。

キム・ミンギョン記者salmat@hani.co.kr,写真イ・ジョングン記者root2@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/381145.html 訳J.S