韓米が毎年12月に実施してきた大規模合同空中演習「ビジラント・エース」を今年は行わないことで合意した中、空軍が3~7日に「戦闘準備態勢総合訓練」を実施すると合同参謀本部が明らかにした。
今回の訓練には空軍の主力戦闘機F-15Kなどが参加するが、全体的な規模は例年より縮小されるという。合同参謀関係者は「空軍は今回の訓練を通じて戦闘準備態勢を維持し、パイロットの任務遂行能力を向上させる」とし、「すべての戦闘飛行団からF-15Kなど配備された戦力が参加するが、同じ訓練を基準にすれば例年より規模が縮小される」と明らかにした。
大隊級以下の小規模単位で韓米合同訓練も並行する。合同参謀関係者は「韓米空軍パイロットの技量向上のため、大隊級以下では小規模な合同訓練を並行する予定だ」とし、「小規模であるだけに、ステルス戦闘機や戦略爆撃機のような米国の戦略資産は展開しないだろう」と話した。
韓米は今年10月31日(現地時間)、米国で開かれた第50回安全保障協議会(SCM)で、朝鮮半島の非核化と平和定着に向けた外交努力を軍事的に後押しするため、ビジラント・エースは実施しない方針を固めた。ただし、準備態勢に欠かせない訓練は持続的に実施することで、合同防衛体制を維持することで合意した。
昨年12月、5日間にわたって行われた「ビジラント・エース」には韓米空軍航空機約270台が投入された。当時、米国はステルス戦闘機F-226機やF-35A6機、F-35B12機をはじめ、グアムに配備した長距離戦略爆撃機B-1Bのような戦略兵器を大挙投入した。北朝鮮が「核戦争局面に追い込む厳重な軍事的挑発」と反発した。
韓米両国は、トクスリ演習など来年度の合同演習の規模も縮小する方向で協議している。ジェームズ・マティス米国防長官は最近「トクスリ演習は外交を阻害しない水準で進めるよう、一部再整備されている」とし、「範囲が縮小される」と述べた。北朝鮮は2日、対外宣伝メディア「メアリ(こだま)」でトクスリ演習を取り上げ、「大小様々な形の韓米合同演習も中止すべきだ」と主張した。