文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の習近平国家主席が17日(現地時間)の首脳会談で、朝鮮半島問題の解決の機が熟しつつあるという認識を共にし、2回目の朝米首脳会談の成功に向けて緊密に協力することで合意した。両首脳は、2回目の朝米首脳会談と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長のソウル答礼訪問が朝鮮半島問題解決の重大な分水嶺になると評価した。
アジア太平洋経済協力会議(APS)の首脳会議に出席するため、パプアニューギニアの首都、ポートモレスビーを訪問した文大統領は同日、習主席と首脳会談を行いこのように合意したと、大統領府のキム・ウィギョム報道官が伝えた。
文大統領は金委員長のソウル訪問と2回目の朝米首脳会談が成功裏に行われるだろうと展望し、これに習主席は「事がうまく進むためには、天の時、地の利、人の和が必要だが、その条件が揃いつつある」と表現したという。大統領府関係者は「両首脳が互いに状況を知っているため、新しい情報を交換したのではなく現状について評価したもの」と説明した。
また、文大統領は習主席に最近の南北関係および朝米間の交渉の進展動向を説明し、朝鮮半島情勢の進展のために習主席が重要な役割を果たしてきたと評価した。これに対して習主席は「朝鮮半島の平和定着のための文大統領と政府の努力を支持し、中国側は建設的な役割を続ける」と述べたとキム報道官は伝えた。
同時に、両首脳は韓中自由貿易協定の互恵的妥結に向けて積極的に議論を進める一方、PM2.5などの環境問題についても韓中政府が共同で対処していくことにした。
文大統領は2022年の北京五輪の成功に向けた積極的な支援を約束し、習主席は南北が2032年夏季五輪を共同開催できるよう支援する意思を明らかにしたという。
両首脳は、韓中友好増進と信頼回復の象徴である中国軍遺骨送還事業を積極的に推進することで合意した。文大統領は来年大韓民国臨時政府樹立100年を迎え、中国内の独立運動史跡地の保存に中国の関心と協力を呼びかけ、習主席は積極的に協力すると答えた。
文大統領は「習主席の訪韓が南北関係をさらに成熟させるだろう」とし、習主席が近いうちにソウルを訪問することを要請した。これに対し習主席は「来年都合のよい時期に訪問する用意がある」と述べ、平壌訪問についても「金委員長から北朝鮮を訪問をしてほしいと要請されている状態だ。来年時間をとって訪朝する予定だ」という意思を明らかにしたとキム報道官は伝えた。