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戒厳文書の“キーマン”チョ・ヒョンチョン、朴槿恵弾劾の主要局面ごとに国防部を訪問

登録:2018-11-06 21:36 修正:2018-11-07 09:09
機務司令官の車両運行記録簿を入手 
弾劾可決日、大統領府訪問の前に 
50分間国防部へ行ったことを初めて確認 
判決日の確定まで計4回訪問 
朴槿恵の大統領府-機務司令部-国防部 
弾劾に供え、緊密に接触した情況 
文書指示を否定するハン・ミング 
合同捜査団、TF議論の可能性を捜査
チョ・ヒョンチョン元機務司令官=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 国軍機務司令部の戒厳文書作成の“核心人物”であるチョ・ヒョンチョン元機務司令官が、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾政局の主要局面ごとに国防部を訪問していたことが6日確認された。機務司令室に戒厳文書の作成を指示した疑惑を受けているハン・ミング元国防長官が、関連疑惑を否定している状況で、国防部がこの時期に機務司令室と緊密に接触した情況が新たにあらわれたのだ。民軍合同捜査団もこの部分を中心に調べているという。

 この日、ハンギョレが入手した2016年末から昨年5月までのチョ元司令官の車両運行記録簿全体と、共に民主党のキム・ミンギ議員が閲覧した内容を総合すれば、チョ元司令官は2016年12月9日、朴前大統領の弾劾訴追案が国会で可決された日、大統領府を訪問する前に国防部を訪問し、50分間そこに留まっていた事実が初めて確認された。当時国会で弾劾可決の可能性が高かっただけに、弾劾後の状況に“備えて”ハン・ミング国防長官と大統領府とが議論した可能性が提起されている。実際、同年11月初めに作成された機務司令室の「現時局関連局面別の考慮事項」文書を見れば「大統領府・国防部などと戒厳の必要性および合同捜査本部設置の有無を議論」するという内容が登場する。

 機務司令室が戒厳文書作成のために秘密裏に設けた「未来防諜業務発展案TF」は、弾劾審判が進行された昨年2月18日から3月3日まで運営された。チョ元司令官は、このTFが組まれる前日の2月17日午後3時10分から1時間50分にわたり国防部を訪問し、TF活動の最後の日の3月3日にも午後3時10分から2時間20分にわたり国防部を訪れていたことがわかった。合同捜査団は、チョ元司令官がこのTF活動をハン・ミング前長官と議論した可能性について捜査を行っていると伝えられた。機務司令室の戒厳実行計画が含まれた「戦時戒厳および合同捜査業務遂行案」(原題「現時局関連対備計画」)という題名の文書が作成された時期も“秘密TF”の活動が終わる昨年3月3日だった。その後、チョ元司令官は朴前大統領の弾劾案宣告日時が確定した3月8日にも国防部を訪問していたことが分かった。

 これだけでなくチョ元司令官は“異例的”に朴槿恵大統領府のもとを頻繁に訪れていたことが明らかになった。朴前大統領の退陣を要求するろうそく集会が真っ最中だった2016年11月15日から翌年の大統領選挙日の5月9日まで、既に知られていた6回の訪問以外にも8月7日、9月23・30日、10月9日に大統領府を訪れていた事実が追加で確認された。

 合同捜査団は、当時戒厳文書に関連してチョ元司令官が国防部はもちろん、大統領府とどんな議論を交わしたかを捜査の“核心要素”として挙げている。ハン前長官やキム・グァンジン元国家安保室長が、戒厳文書作成の指示を否定しているだけに、この事件の“キーマン”であるチョ元司令官の陳述が重要にならざるをえない。民軍合同捜査団は9月20日、チョ元司令官に対する逮捕令状が発給されるやインターポールに手配要請をするなど、身柄確保の手続きに入った状態だ。この他に戒厳文書作成TFの責任者だったソ・ガンウォン元機務司令室参謀長(拘束)が、秘密TF活動中だった昨年2月25日に国家情報院を訪問していたことも目につく。機務司令室が作成した67ページの「対備計画細部資料」には「国家情報院2次長を派遣させ戒厳司令官を補佐するよう措置する」という国家情報院の細部の役割について明示されている。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/869054.html韓国語原文入力:2018-11-06 17:09
訳J.S

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