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機務司令官、朴前大統領の国会弾劾当日に大統領府訪問

登録:2018-08-22 05:50 修正:2018-08-22 07:33
チョ・ヒョンチョン前司令官、「ろうそく戒厳令」謀議疑惑  
軍高官「ドアノブ三人衆の一人から電話で呼ばれ  
官邸で朴大統領に会ったと聞いている」
チョ・ヒョンチョン前機務司令官=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 チョ・ヒョンチョン前国軍機務司令官が不法戒厳を計画していた時期に大統領府を訪問したことが確認された。しかも、その時点は、朴槿恵(パク・クネ)当時大統領が国会で弾劾されていたまさにその日だった。実際、それ以降、軍内部で戒厳関連の論議が本格的に進められた。これは機務司令官が職務が停止された朴大統領と不適切に面会し、戒厳を含めたろうそくデモに対する対応案を具体的に論議したのではないかという疑惑がますます深まっている。

 21日パク・ジュミン共に民主党議員が「ハンギョレ21」と共に前・現職の軍・政府関係者などに確認した結果、チョ・ヒョンチョン前機務司令官が、国会で朴槿恵大統領の弾劾訴追案が可決された2016年12月9日、朴大統領が滞在していた大統領府を訪れたことが確認された。朴大統領は同日、弾劾案可決で職務が停止された状態だった。当時の事情に詳しい軍関係者は「その日、いわゆるドアノブ三人衆の一人からの電話で、(チョ前司令官が)大統領府に入った。彼は官邸で朴大統領に会ったと聞いている」と話した。実際、機務司令官の大統領府訪問は従来の慣例からして、大統領と単独面談の際に行われる。

チョ・ヒョンチョン前機務司令官の主導で戒厳を実行するために作ったという疑惑が浮上した機務司戒厳文書は「戦時戒厳および合同捜査業務の遂行案」(上)と、これを説明する「対応計画の細部資料」に分けられる//ハンギョレ新聞社

 軍関係者たちは防諜や軍事情報、破壊活動対策など機務司令部の機能と役割からして、機務司令官が軍統帥権を失った職務停止状態の朴槿恵大統領に会う理由が全くないと口をそろえる。これと関連し、ある軍関係者はまた、「チョ前司令官が弾劾議決以降一種の非常事態への対応計画を立てようとしたなら、朴大統領ではなく、ファン・ギョアン権限代行と会うべきであり、内容も万が一の事態に備えて北朝鮮の動向や防諜、対政府転覆でなければならない。面会の対象も、内容も、機務司令部の役割から逸脱している」とし、「機務司令官が大統領府に行って来てから、機務部だけでなく、合同参謀本部などでも戒厳と関連した話が本格的に出始めた」と伝えた。「ハンギョレ21」の取材結果、チョ前司令官が戒厳を議論するため、合同参謀本部を訪れ、機務司令部が戒厳関連秘密TFを設置したのも、彼の大統領府訪問後に行われたことだ。

 機務司令官の大統領府訪問は、機務司令部が2016年11月初めから「現時局に関する局面ごとの考慮事項」などで言及した「戒厳令」を現実化する方案を論議するためという主張を裏付けている。当時の文書には「戒厳状況と関連した司令官の主要措置事項」として、戒厳を宣布する前に「大統領府、国防部などと戒厳の必要性および合同捜査本部の設置について協議」という文言が登場する。これは、国会の弾劾議決前から戒厳令と関連し、機務司令部内に合同捜査本部の設置に向けた準備を含め、戒厳の準備をめぐり大統領府と事前調整が行われていた可能性を高める内容だ。

 現在、機務司令部の不法戒厳令文書を捜査している軍民合同捜査団の関係者は、チョ前司令官の大統領府の訪問を含めた行動などと関連し、「捜査中の事案なので答えられない」と話した。合同捜査団はチョ前司令官と共に、当時のハン・ミング国防部長官やチャン・ジュンギュ陸軍参謀総長などを内乱の疑いで捜査している。合同捜査団は捜査期限を今月20日から来月18日に延長した状態だ。

ハ・オヨン「ハンギョレ21」記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/858643.html韓国語原文入力:2018-08-22 05:00
訳H.J

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