韓国海軍の国際観艦式が10日、済州(チェジュ)海軍基地で始まった中で、これに反対する平和活動家の反対活動も繰り広げられた。全教組済州支部は、国際観艦式の付帯行事に生徒たちを動員しようとしているとし、批判に出た。
江汀(カンジョン)村海軍基地反対住民会、済州軍事基地阻止と平和の島実現のための汎島民対策委員会、済州海軍基地全国対策会議をはじめとする市民社会団体はこの日から「2018海軍国際観艦式反対と平和の島済州保護共同行動」(以下、共同行動)の次元で様々な活動に入った。活動家たちはこの日午後、近隣の法還(ポプファン)村で数隻のカヤックに乗り済州海軍基地へ向かい、国際観艦式開催反対を叫んだ。彼らは「国際観艦式を開催することは国際的に済州海軍基地を知らせる行為であり、“平和の島”が逆に緊張を呼び起こす」と主張した。
全教組済州支部はこの日、声明を出して「13日に済州海軍基地で開かれる国際観艦式行事である“済州サラン(愛)海サラン文芸祭」に海軍と済州道教育庁が教職員や生徒の参加を要請する公文書を送った。時代錯誤的な護国文芸行事に生徒たちを動員しようとしている」として、教育庁を糾弾した。
これに先立って江汀マウルにある聖フランチスコ平和センター(理事長カン・ウイル主教)も8日に声明を出し「政府と海軍は国際観艦式を誘致する条件として、大統領の遺憾表明と共同体回復事業支援を約束したが、済州海軍基地建設過程で起きた違法と暴力に対してまともな真相究明もなされないままに基地問題を覆おうとしているという憂慮をもたらしている」と指摘した。
米国の進歩的学者ノーム・チョムスキー教授をはじめ、35カ国の国際平和活動家435人もこの日共同声明を出し、「済州海軍基地は住民に対する国家暴力と嘘、天恵の自然環境に対する破壊を通じて建設された。国際観艦式は済州海軍基地を国際的に既定事実にして、基地の軍事的活用の可能性を世界に知らせる契機になるだろう」と非難した。共同行動と民主労総済州本部は11日午前11時、済州海軍基地正門前で国際観艦式糾弾デモを行う。
一方、10日から14日まで開かれる海軍の国際観艦式のハイライトである海上査閲は、11日済州南方海域で行われる。今回の海上査閲には、韓国を含めて13カ国の艦艇と航空機が参加する。国際観艦式参加艦艇は、米国の核推進航空母艦ロナルド・レーガン艦をはじめ、ロシアのパリャグ艦、オーストラリアのメルボルン艦、インドネシアの帆船ピマスチ艦など12カ国19隻であり、外国海軍の代表団は46カ国が参加する。韓国からは計43隻が参加する。