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「オープンカー」運転は北側が…助手席には大統領府警護処長

登録:2018-09-19 06:24 修正:2018-09-19 09:39
[平壌南北首脳会談]南北、慣例越えて「一つになった警護」
今月18日午前、平壌市内で文在寅大統領が北朝鮮の金正恩国務委員長とオープンカーに乗ってカーパレードをしながら、歓迎に出た約10万人の平壌市民に手を振ってあいさつしている=平壌写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長が18日午前、平壌(ピョンヤン)市内でカーパレードをしている間、両首脳が一緒に乗ったオープンカーの助手席には北側の人物ではなく、チュ・ヨンフン大統領府警護処長が座っていた。国際的に通用している首脳警護の常識を越えた破格だ。オープンカーの運転は北側の護衛当局が担当したが、助手席の先任搭乗者はチュ処長が担当したということだ。キム・ウィギョム大統領府報道官は「金正恩国務委員長の警護と直結された問題にもかかわらず、北側の護衛当局の配慮で南側の警護責任者が先任搭乗者となった」と伝えた。

 首脳がかかわる行事の際、一次的な警護責任は招待国が負うのが国際的な慣例だ。しかし、北側は2007年10月の南北首脳会談当時も、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長がオープンカーに乗って平壌市内を通過する間、南側が身辺警護を担うように配慮した。

 両首脳が乗り込んだオープンカーは、ドイツのメルセデス・ベンツ社の「メルセデス・マイバッハS600プルマンガード」を改造した車両と推定される。マイバッハの最上位クラスに防弾機能を備えて特殊製作した車両で、重さは5トンに達する。この車両は後部座席の屋根を開閉できるように特殊製作したものとみられる。メルセデス・ベンツ・コリアの関係者は「防弾車である『プルマンガード』を基盤にした車両には間違いないが、注文当時から特殊製作したものなのか、出庫してから北朝鮮で改造したのかは分からない」と話した。

 同日午前、平壌順安(スナン)空港を降り立った文大統領が平壌市内まで乗って行った車両も、南側からあらかじめ持ってきた防弾専用車両「メルセデス・マイバッハS600プルマンガード」だ。4・27板門店首脳会談の際、金委員長も同じ車種を乗って軍事境界線を越えた。銃撃と火炎放射器はもちろん、車両の真下で15キロのトリニトロトルエン(TNT)が爆発しても耐えられるように設計されている。車輪4本が全てパンクしても、時速80~100キロで走ることができる。価格は8億~10億ウォンとされる。

平壌・ソウル共同取材団、キム・ジウン、ホン・デソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/862686.html韓国語原文入力:2018-09-18 22:12
訳H.J

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