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自由韓国党のロゴ//ハンギョレ新聞社

　「政府は、板門店宣言の履行に4700億ウォン（約463億円）が必要だという（内訳が）不透明な費用推計書を国会に提出し、批准同意を求めている。文在寅(ムン・ジェイン)政権は、国民の負担が正確かつ詳細に書かれた“血税請求書”を国会に提出し、堂々と板門店宣言国会批准同意を要請すべきだ」(2018年9月12日、自由韓国党イ・ヤンス代弁人論評)

　「2008年度に2900億ウォン（現在のレートで約266億円）ほど必要だと予算に編成されていますが、ある面では形式にすぎないと言ってもいいほどで、いま何兆ウォンがかかるかもわからない、推定できない状態です。これは必ず財政的所要が多くなるため、国民的合意が必要です」(2008年2月13日、国会統一外交通商委員会全体会議で、ハンナラ党イ・ヘボン議員)

　政府が今月11日、国会に「朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言批准同意案」を提出したが、自由韓国党が連日費用を問題視し、批准同意に否定的な立場を示している。2008年17代国会当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が「南北関係の発展と平和繁栄のための宣言の履行に関する第1回南北首相会談合意書の批准同意案」を提出した時に示したハンナラ党の態度と同じだ。

　政府は、板門店宣言批准同意案で来年の事業推進に必要な予算として4712億ウォン（約465億円）を提出した。主要予算の内訳は鉄道・道路連結および現代化に2951億ウォン(無償および融資)、山林協力に1137億ウォン（約112億円）、社会文化体育交流に205億ウォン（約20億円）、離散家族再会に336億ウォン（約33億円）、南北共同連絡事務所の運営に83億ウォン（約8億円）などだ。このうち鉄道・道路の北側区間の改修・補修費用は対北朝鮮借款形式で支援を推進し、山林協力や社会文化体育交流、離散家族再会の費用などは無償で支援する計画だ。さらに、年度別に費用を推計していないことについては「北側地域に対する現地調査や南北間の分野別の細部合意などを通じて財政支援案を作るまでは、年度別の費用推計が現実的に困難だ」と説明した。

　このような説明に自由韓国党は連日「バラマキ」だと批判している。自由韓国党は11日に論評を発表し、「これまで漠然とした予算の内訳を盛り込んだ南北間の合意書が国会の同意を受けたことはない。鉄道・道路事業の特性上、莫大な税金が使われるだけに、国会が国民の立場で徹底的に審査しなければならない」とし、「にもかかわらず、政府が“不明瞭な請求書”を差し出しすなら、重大な問題に直面することになるだろう。国民を代弁する国会に対する基本的な礼儀は守られなければならない」と明らかにした。12日にも「現在北朝鮮の核廃棄の実質的な進展は全くない状態だ。このような状況で、今後、板門店宣言は、北朝鮮の非核化の実質的進展と関係なく、政府の対北朝鮮経済協力事業に“白紙の小切手”を国民が承認することになるだろう」と批判した。

　これは10年前の姿から全く変わらない態度だ。2008年当時、ハンナラ党は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が要請した南北首相会談合意書の批准同意案にも「国民的合意」や「具体的費用の推計」などを理由に反対した。2008年2月に開かれた国会統一外交通商委員会で、ハンナラ党のキム・グァンウォン議員は「南北関係は大きな構想のもとで進めなければならない。対処計画を作って計画を詳細にすると共に、その計画を推進できる機構を設けるべきであり、必ずリーダーのリーダーシップが伴われなければならない」とし、批准同意に反対意思を明らかにした。

　これに対する批判の声が高まっている。南北関係の特殊性から具体的な予算を立てることは難しく、事業が推進される場合、それに必要な予算は、事業別に国会で再び審議できるからだ。民主社会のための弁護士会のソン・ギホ弁護士は「南北関係発展法は財政的負担がある場合、国会批准を義務付けているものの、正確な数値を要求するのは法の趣旨と合わない」とし、「自由韓国党が具体的な数値を要求するのは党派的なもの」だと批判した。

　一方、キム・ビョンジュン自由韓国党非常対策委員長は2016年、あるインターネット・メディアとのインタビューで「政治があまりにも政略的に進んでいる」とし、「今も南北関係をどうすればより平和的に進められるかをめぐって、与野党が知恵を集めなければならないが、そうなっていない」と批判した。