原文入力:2009-01-10午前11:02:30
川-海兼用船の代わりに高効率船舶で需要算出
“国土部知っていながら便益過多計上に目を瞑る”疑惑
ホ・ジョンシク記者
政府が京仁運河事業の経済的妥当性を掲げるために一部工事区間の事業費を除去したのに続き、需要予測調査もわい曲して京仁運河開通にともなう経済的利益を膨らませたというまた別の疑惑がふくらんだ。
チョン・チャニョン韓国海洋水産開発院港湾開発研究チーム長は9日「韓国開発研究院(KDI)が京仁運河の経済的便益を算出する際、一般運河用コンテナ船を基準として需要予測調査をしたと理解する」と明らかにした。国土海洋部は去る5日、京仁運河工事再開を確定すると共に、京仁運河に4千トン級‘川-海兼用船’(RS)が投入される前提で予想物流を算出したと発表したことがある。しかし開発研究院が需要予測を調査する時に兼用船より運賃がより安くて速度がさらに速い船舶で需要予測値を算出し、国土部はこうした事実を知っていながらも開発研究院の便益過多計上に目を瞑ったという疑惑を買っている。チョン チーム長は「開発研究院が需要予測調査をする際に「RS船舶がなかったために沿岸海運船舶の平均値で調査したもの」と説明した。調査に応じた荷主らは京仁運河を利用する船舶がRS船でないコンテナ船と理解して返事をしたもので、これは結果的に京仁運河の便益計算に決定的な影響を与える貨物物流予測値を膨らませるようにしたと言える。
川-海兼用船はコンテナ船より建造費がはるかにかかり、燃料効率も低く荷主らは高い運賃を甘受しなければならない。その上、海での運航速度を比較するとこの船がコンテナ船よりはるかに遅いというのが国土部の説明だ。したがって兼用船で貨物主らに需要予測を調査すれば開発研究院結果値よりはるかに低く出てくる可能性が高い。
一方、国土部が京仁運河核心区間であるクルポチョン放水路の一部工事費を除外して費用便益比率を膨らませたという<ハンギョレ>報道(9日が1・3面)に対して、この日解明資料を出して「クルポチョン放水路は京仁運河と関係ない治水事業なので費用と便益を皆除外させるのが正しく放水路拡幅工事費も運河事業予算とは見られない」と説明した。
だが監査院は去る2003年京仁運河妥当性監査でクルポチョン放水路拡幅工事にかかる費用は京仁運河事業費に含ませなければなければならないと指摘した経緯がある。また国土部の前身である建設交通部は2005年4月、環境部,環境・市民団体らと共にクルポチョン放水路幅80mの内、当初の40mから拡張する40mについては京仁運河経済性分析に含ませることに合意した文書がこの日あらわれもした。
ホ・ジョンシク選任記者 jongs@hani.co.kr