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「高齢化社会」から「高齢社会」に進入した韓国…日本より7年短い

登録:2018-08-27 21:48 修正:2018-08-28 14:24
昨年統計…総人口のうち高齢者14.2% 
世界に例のない早さの高齢化 
15~64歳の生産年齢人口は初めて減少 
「人口変動が経済リスク」遠からず到来
生産年齢・高齢人口比重推移 資料:統計庁//ハンギョレ新聞社

 少子高齢化が深刻化するにつれ、昨年韓国は高齢者が全人口の14%を上回る高齢社会に進入したことが分かった。また、生産年齢人口(15~64歳)も昨年初めて減少に転じた。世界で類例のない急スピードで高齢化が進行し、過去数十年にわたり経済成長を牽引してきた「人口効果」が、今後は韓国経済の最大リスク要因になった。

 27日、統計庁が発表した「2017年人口住宅総調査」結果によれば、昨年11月1日基準で65歳以上の高齢者(内国人)は712万人で、2016年より34万人増えた。全人口に占める比重も13.6%から14.2%に高まり、高齢社会への進入が確定した。昨年の総人口(外国人含む)は5142万人で、前年(5127万人)に比べ0.3%増加した。

 国連など国際機構は、高齢者の比重が7%以上の場合「高齢化社会」、14%以上なら「高齢社会」、20%以上なら「超高齢社会」に区分する。韓国は2000年に高齢者の比重が7.3%に達し、高齢化社会に進入したが、その後17年で高齢社会に入った。統計庁は、このような移行速度は世界的に見て最速レベルと説明した。ヤン・ドンヒ統計庁人口総調査課長は「日本の場合、高齢人口比重が1970年の7%から1994年に14%となるまでに24年かかった。他国に比べて急速に高齢化が進んでいる」と説明した。韓国は2026年に超高齢社会に入ると推計される。米国、英国が高齢化社会から超高齢社会に進入する期間が100年内外と展望されるのに比べ、韓国は26年に短縮されるわけだ。

 一方、出産が減り0~14歳の幼少年人口は、2016年の677万人から昨年は663万人へと14万人減り、全人口に占める比重も13.6%から13.3%に減った。これに伴い、幼少年人口100人当りの高齢者人口(老齢化指数)も、昨年は107.3人で前年より7.2人増えた。昨年、合計特殊出生率が1.05人に急落したうえに、今年は1人未満に下がるという観測が出ていて、幼少年人口が短期間に反騰することは難しく見える。

 高齢者と子どもを扶養しなければならない生産年齢人口の減少も注目を要する現象だ。昨年の生産年齢人口は3620万人で、2016年(3631万人)と比較して11万人減った。2016年は前年比で7千人増えたが、昨年からは減少傾向に転じた。これは、2016年末に発表された統計庁の将来人口推計が昨年の生産年齢人口減少幅を7千人水準と展望したことに比べ、きわめて急な減少傾向だ。生産年齢人口の減少は、最近の就業者数鈍化の主要原因の一つにも挙げられている。実際、経済に及ぼす影響が可視化しているという意味だ。これに先立って、国際通貨基金(IMF)は昨年、アジア諸国が当面する最大の経済的リスクとして「高齢化」を挙げ、特に韓国を生産人口比高齢者の割合が急増しているうえに、生産人口の絶対規模まで減少する国家群に分類した。

 こうした人口構造の変動は、世帯構成にも大きな変化を与えている。昨年の全世帯数は2017万世帯で、2016年(1984万世帯)より33万世帯(1.7%)増加した。伝統的世帯形態である「夫婦+子ども」世帯の代わりに1~2人世帯が増え、人口増加より速い速度で世帯数が増加した。1人世帯は昨年基準で561万9千世帯で、全体の28.6%に達した。また、全世帯主の平均年齢が51.7歳で、前年より0.4歳増え、1人世帯主のうち70歳以上(18%)が最も多数を占めるなど、世帯特性面でも高齢化の影響があらわれた。

パン・ジュノ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/859471.html韓国語原文入力:2018-08-27 19:55
訳J.S

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