本文に移動

朝米関係順調に進めば9月の国連総会で「終戦宣言」の可能性も

登録:2018-07-27 06:27 修正:2018-07-27 06:57
文大統領の構想は 
チョン・ウィヨン安保室長、米側と調整  
第3次南北会談、8月末に繰り上げ  
主要議題にする案も協議  
金委員長の国連総会出席を打診する可能性も
文在寅大統領が今月26日午後、大統領府で開かれた第1回国家科学技術諮問会議の全員会議に出席するため、入場している/聯合ニュース

 7・27休戦協定締結65周年を迎え、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が繰り返し強調してきた「終戦宣言」が実現するかどうかに関心が集まっている。朝鮮半島平和体制の「入口」と評価される終戦宣言をできるだけ早く成し遂げ、朝鮮半島平和プロセスを再び加速化することが、文大統領の構想だ。

 キム・ウィギョム大統領府報道官は25日、終戦宣言と関連し、「形式と時期ともにすべての可能性を残した状態で、関連内容を関係国と協議している」と明らかにした。また、「なるべく早く終戦宣言が行われることを望んでいる」としながらも、「結論がどうなるかははまだ決まっていない」と述べた。

 当初、文大統領の構想は歴史的な6・12米朝首脳会談に続き、“スピーディーに”進めることだった。文大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が4・27板門店(パンムンジョム)南北会談で、「停戦協定締結65年になる今年に終戦を宣言することで、停戦協定を平和協定に転換すると共に、恒久的で堅固な平和体制構築に向けた南北米3者または南北米中4者会談の開催を積極的に推進」することで合意しただけに、他の要因に影響されないよう、不可逆的なレベルまで進展させるべきという考えによるものだった。大統領府が朝米会談場所として板門店を提案し、6・12シンガポール朝米会談直前まで文大統領の合流と南北米朝首脳会談を模索したのも、このためだ。

 市民社会と学界では、休戦協定日の7月27日に「歴史的象徴性」を生かし、板門店で終戦宣言を推進すべきという声も上がった。朝米両国が非核化と体制保証の合意の履行の速度と方法をめぐり神経戦を繰り広げている中、大統領府は、終戦宣言を急ぐよりは環境が整うまで待つ構えだ。特に、北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)西海衛星発射場を廃棄すると共に、朝米首脳が合意した米軍人遺骨送還にも取り組んでおり、終戦宣言の火種が再び蘇っている。文大統領は、北朝鮮が西海衛星発射場の解体に着手したことについて、「非核化に向けた良い兆し」だとして歓迎の意を示した。

 今月20日のチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長の訪米も、これと深くかかわっているものと思われる。チョン室長は22日に帰国する直前、記者団に「南北関係の発展に向けた努力と、現在行われている朝米間の非核化交渉が好循環し、成功的に、また早いテンポで進められるよう、様々な方策について非常に有益な協議をした」と明らかにした。終戦宣言の時期と方式についても、米国側と意見交換があったものと見られる。北側とも水面下の交渉が進められているようだ。南北首脳が、秋に大統領が平壌(ピョンヤン)を訪問することで合意しただけに、第3次南北首脳会談を準備する過程で、終戦宣言に関する構想も主要議題に含まれるものと見られる。

 朝鮮半島の非核化と敵対的関係の清算に合意した南北、朝米関係が順調に進めば、金正恩委員長の9月の国連総会への出席や第2回朝米首脳会談、南北米首脳による終戦宣言の可能性も高まる。カン・ギョンファ外交部長官は25日、国会外交統一委員会で、議員らの質問に「なるべく早期に終戦宣言が実現するよう、関係国と協議している」と明らかにした。

キム・ボヒョプ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/855122.html韓国語原文入力:2018-07-26 22:23
訳H.J