「歴代最高の韓国ニュース」と称される2018南北首脳会談を象徴する一つの単語を選ぶなら何だろうか。南北関係と外交安保分野の専門家らは「平和」を一番最初に挙げた。
ハンギョレは23~24日、南北関係と外交安保分野の専門家に「2018南北首脳会談象徴キーワード」を例示することなく聞いた。アンケートに応じた専門家30人のうち12人(40%)が「平和」を選んだ。「非核化」を選んだ人は4人(13%)、「非核(化)+平和(体制)」という二つの単語を合わせて挙げた人は4人(13%)だった。「道しるべ」を挙げた専門家も2人(7%)いた。残りの8人は統一・反戦・転換・共存・板門店(パンムンジョム)など、さまざまな象徴語に分かれた。
専門家たちのこのような意見の分布は、南北首脳会談準備委員会が「平和、新しい始まり」を公式スローガンに決めたことと軌を一にしている。しかし、専門家たちが「平和」を「非核化」より3倍も高い割合で挙げた事実は見直す必要がある。国内外のマスコミが「朝鮮半島非核化」または「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の非核化の意志の有無」に圧倒的に高い比重を置いて報道している現実と全く異なるからだ。それだけ2017年の朝鮮半島の戦争危機の記憶が生々しいだけでなく、今回の首脳会談を機に70年間の敵対と葛藤から脱し、必ず恒久的平和へ向かわなければならないという願いが込められたと解釈される。
「平和」を挙げた人々は今回の会談が「戦争の恐怖・脅威のない朝鮮半島」、「恒久的平和体制の定着」、「共存・繁栄の北東アジア」などに進む転機とならなければならないと指摘した。イ・クァンセ元統一部次官(慶南大学極東問題研究所所長)、ク・ガブ(北韓大学院大学)、ムン・ジャンリョル(国防大学)、パク・ミョンリム延世大学、イ・グン(ソウル大学)、チョン・ボングン(国立外交院)教授などが平和を提示した。
世宗研究所のチン・チャンス所長、ペク・ハクスン首席研究委員、チョン・ソンジャン統一戦略研究室長とキム・ヨンヒョン東国大学教授は「非核化」が南北首脳会談を成功に導くポイントであり、平和体制・南北関係の改善とコインの両面を成していると指摘した。コ・ユファン東国大学教授とシン・ボムチョル峨山政策研究院先任研究委員は、今回の会談で、南と北が「安保‐安保交換」を通じて「非核平和プロセス」を始めなければならないというなどの理由から「非核化+平和体制」を一つと見なした。ウィ・ソンラク元朝鮮半島平和交渉本部長は「非核化と一緒に行く平和定着」を挙げた。
キム・ヨンチョル統一研究院長とキム・ジュンヒョン韓東大学教授は「道しるべ」をキーワードとして選んだが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今回の会談で「非核化と朝鮮半島平和定着の方向を定めて、朝米首脳会談の合意の輪郭を提示」しうるからだと指摘した。文大統領が「仲介・仲裁者」を超えて「道しるべ」の役割を果たさなければならないという注文でもある。