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H補佐官、大統領選直後に受けとり　
ドゥルキング拘束の後、返済　
キム議員「3月に知った」　
　
ドゥルキング、人事請託不発に終わると　
500万ウォン渡した事実を言及し　
3月、キム議員に脅迫性メッセージ　
　
政界・法曹界「請託金額にしては少ない」　
両方の緊密な関係を立証する情況証拠

「ネイバーのコメント推薦数操作事件」に関与したという疑惑を受けているキム・ギョンス共に民主党議員が今月19日午後、ソウル汝矣島の国会政論館で慶尚南道知事出馬を宣言した後、本庁を出ている＝ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

　500万ウォン(約50万円)という“曖昧な”金銭取引が、「ドゥルキング」K氏が主導したネイバーのコメント推薦数操作事件の捜査方向を決定する雷管になるのか。

　K氏と共に民主党のキム・ギョンス議員の補佐官がやりとりしたという500万ウォン（約50万円）は、今回の事件の捜査で初めて確認されたカネだ。警察がひと月近く捜査しながら口座差し押さえ捜索など基本的な捜査もしなかったという非難が高まった状況であるため、カネの性格と引渡しの時期、キム議員がこれをいつ知ったのかによって、捜査の性格も大幅に変わることになる。野党の攻勢もここに集中する見通しだ。

　現在まで明らかになった内容は、K氏が大阪総領事と関連した人事請託が最終的に不発に終わると、先月キム議員に「補佐官のH氏に500万ウォンを渡した」という脅迫性メッセージをテレグラムのメッセンジャーで送ったということだ。H補佐官は昨年、大統領選挙が終わった後、500万ウォンを受け取ったという。与党は「個人間の金銭取引であるだけ」と釈明しているが、カネを受け取った時期が数カ月間続いた人事請託の時点と重なる。K氏が大統領選挙直後から執拗に大阪総領事にT弁護士を推薦し、キム議員が昨年、これを大統領府人事首席室にも伝えたという点に照らしてみると、対価性がある可能性も排除できない。しかも、H補佐官がK氏側に500万ウォンを返済したという時点は、K氏が先月25日に拘束された後だという。政治的な波紋を懸念して債務関係を急いで整理した可能性があるが、後ろめたいカネであるためひとまず処理した後、債務関係に装ったともいえる。キム議員と大学の先輩後輩の間柄であるH補佐官は、最近議員室を離れた。

　キム議員側は当初、K氏との金銭取引は公式の政治後援金口座を通じて受けとった10万ウォンしかないと釈明していた。19日、キム議員の出馬宣言の日程がごちゃごちゃと絡み合った背景も、500万ウォンの存在を遅れて知り出馬しないことを考えたが、「私的な債務関係に過ぎない」という事実を確認し再び出馬に転じたためというのが、与党の説明だ。キム議員は、補佐陣の金銭取引を全く知らなかったということだ。一方、K氏が先月、キム議員に脅迫性のあるメッセージを送った事実が明らかになり、キム議員が500万ウォンを認知した時点に対する追加の確認が必要な状況だ。キム議員は21日、同じ党のペク・ドゥヒョン慶尚南道固城(コソン)郡守候補の選挙事務所の開所式で、金銭取引の対価性などを問う取材陣の質問に「今年3月頃に知った。補佐官の釈明があったが、それが正確なのかは警察の調査を通じて確認されなければならない」と答えた。

　政界と法曹界では500万ウォンという金額が一般的な人事請託の金額で見るには少ないとしながらも、キム議員側とドゥルキングの間に長期間形成された緊密な関係を立証する情況証拠になりうると見ている。関連する捜査の経験が多い検察関係者は22日、「国会議員を相手に大阪総領事の席についての見返りにしては、金額が少なすぎる。釈明のように金銭取引である可能性があると思われる」としながらも、（状況が）キム議員に有利なわけではないと話した。「何の関係もない」と言っていたキム議員の従来の釈明とは異なり、自分の補佐陣がドゥルキングとカネをやりとりするほど密接な関係という点を示しているということだ。一方、検察の他の関係者は「むしろ、キム議員側に有利な情況になりうる」と話した。年間11億ウォンに達したという出版社の運営費の資金の出所をめぐって議論が起こっている状況で、むしろ逆にドゥルキング側からキム議員の方にカネが渡った事実が、与党には不利なだけではないということだ。検察関係者は「口座追跡をしてみなければならないが、ドゥルキングがキム議員が『管理した組織』ではなく、利権を念頭に置いて接近した『世論ブローカー』としての側面が強くなった」とした。