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「両親の資産が多いほど、子どもは短い時間働き多い賃金をもらう」

登録:2018-03-11 23:51 修正:2018-03-12 14:24
韓国労働研究院「資産不平等と世代間移動性」報告書 
無資産世帯の子どもは週50.5時間働き月211万ウォン受け取り 
高資産世帯の子どもは週46時間働き256万ウォン受け取る 
「高資産世帯の子どもは時間的余裕をもって就職を選択」
昨年10月、ソウル市大峙洞の壇国大付属高で開かれたサムスンの職務適性検査(GSAT)を終えた就職活動学生が試験場から出てきている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 両親の資産が多いほど、子どもも「短い時間働き多い賃金を受け取る」高年俸の働き口に就職するという研究結果が出た。両親の資産が多いほど就職時期も遅くなっていたが、それだけ余裕をもって就職準備をしたと見られる。

 9日、韓国労働研究院は最近発刊した「資産不平等と世代間移動性が労働市場に及ぼす影響」報告書を通じてこのように明らかにした。2014年韓国労働パネル資料をもとに、647世帯の両親の資産と26~34歳の子どもの雇用現況を分析した結果だ。報告書は、両親の資産水準を無・低・中・高資産に分け、それぞれの平均資産は1055万ウォン、4703万ウォン、1億1154万ウォン、3億3321万ウォンだった。

 両親の資産と子どもの学歴は比例していた。私教育にかける金銭は、高資産世帯が無資産の6.1倍で、その結果高資産世帯は子どもの63%が大卒以上で最も高く、無資産世帯は高卒以下が49.7%で最も多かった。

 両親の資産程度は、子どもの労働市場内での成果にも影響を及ぼした。無資産世帯の子どもは、週50.5時間働き月211万ウォンを受け取ったが、高資産世帯の子どもは週46時間働き月256万ウォンを受け取った。両親の資産が多いほど、子どもは短い時間働き、多い賃金を受け取ったわけだ。

 子どもの中で未就業者の比重は、無資産が30.4%、低資産が29%、中資産21.6%、高資産27.8%で、無~中資産世帯では資産が多くなるほど未就業率が低くなり、高資産で再び高まった。勤続年数は低資産7.2年、中資産6.7年、高資産6.6年で、資産が多いほど年数が短くなったが、無資産世帯の子どもは6年で最も短かった。こうした傾向について報告書は「(無資産世帯の子どもが)就職できなかったり(条件の)悪い働き口を転々とする反面、高資産世帯の子どもは時間的余裕をもって就職選択をしていると見られる」と分析した。

 報告書は研究結果をもとに「早く就職する青年に支援するよりは、余裕をもって働き口を探し、自分に合う働き口を選択できるよう政策の方向を樹立しなければならない。十分な金額の(求職)給付を長期支給しつつ、求職活動に関連した条件を大幅に緩和したり撤廃しなければならない」と助言した。

パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/835542.html韓国語原文入力:2018-03-11 20:25
訳J.S

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