カン・ギョンファ外交部長官が9日「韓日慰安婦被害者問題合意」(12・28合意)に対して「日本政府との再協議はない」と明らかにし、合意破棄を要求してきた市民社会団体はいっせいに憂慮の声を上げた。
韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)、日本軍性的奴隷制問題解決のための正義記憶財団などはこの日、共同立場文で「12・28合意は日本軍性的奴隷制問題の解決をなしえないということを明らかにし、日本政府の慰労金10億円を政府予算で充当することは歓迎するが、日本政府の自発的措置だけに期待するのは矛盾した態度」と指摘した。これらの団体は「日本政府が被害者の名誉回復のために努力するだろうと期待するのは話にならない」とし「12・28合意は無効で、これに基づいた和解・癒やし財団も直ちに解散しなければならない」と主張した。
平和ナビ(蝶々)ネットワークも「12・28合意破棄、和解・癒やし財団解散、10億円返還が含まれておらず失望した」として「今後対応を議論する」と明らかにした。
「慰安婦」被害者ハルモニも失望したという反応を見せた。京畿道広州市(クァンジュシ)の「ナヌムの家」に暮らしているイ・オクソンさん(91)は「(2015年に朴槿恵(パク・クネ)政府が)当事者も知らないうちに合意したが、合意は無効にしなければならない」と話した。同じ名前の被害者であるイ・オクソンさん(88)は「私たちが望むのは、日本から謝罪を受けることだ。生きている間に謝罪を受けられるようにしてほしい」と話した。
これに先立つ先月27日「韓日慰安婦被害者問題合意検討タスクフォース」が「12・28合意」の過程で非公開の裏面合意があったと発表した後、挺対協などは政府の後続措置として「12・28合意」の破棄を要求してきた。