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30代が「最も悲観的」…人生に最も大きな影響与えるのは「親の経済力」

登録:2017-12-25 01:48 修正:2017-12-25 08:08
希望製作所の「市民の希望指数」調査結果 
30代で満足度・全般的な希望点数低く 
10代では個人希望度は高いが社会満足度は低い
資料写真//ハンギョレ新聞社

 全年齢帯のなかで30代が最も悲観的であることが調査で確認された。

 非営利民間研究所「希望製作所」は先月20日から24日まで5日間にわたり全国15歳以上の男女1000人を対象に「市民希望指数」調査を行った結果を発表した。今回の調査は昨年に続いて2回目で、現在の暮らしに対する満足度と個人・社会・国家・世界の4つの分野でそれぞれ5つの項目別に点数を付ける方式で行われた。分野別満点は10点、項目別満点は5点だ。

 調査結果によると、30代は集団うつ症が疑われるほど、ほぼすべての領域で満足度点数が低かった。30代は現在の暮らしに対する満足度(3.09点)や精神身体の健康(3.04)、経済状態(2.50)などほとんどの項目で、平均より低い満足度を示しただけでなく、個人や社会、国家、世界などの全般的な未来に対する希望のレベルも低かった。50~60代は2016年の調査では未来に最も大きな期待感を示したが、2017年の調査では最も絶望的な世代に分類された。

 人生に最も大きな影響を及ぼす要素としては、「親の経済力」が昨年に続き一番目に挙げられた。特に20~30代の場合「親の経済力」の影響力が大きいという回答が半数を超えており、「努力しても望む未来を手に入れられない」という認識が、若い世代で広がっていることが確認できた。個人の努力は昨年に比べて6.2%ポイント減った一方、「親の経済力」と「生まれつきの才能」を挙げた意見はそれぞれ2%ポイント、8.9%ポイント増えた。

 韓国の社会レベルの希望は昨年の4.37点から2017年には5.15点(10点満点)に増えたが、個人レベルの希望は昨年の6.26点から今年には6.04点(10点満点)に減った。回答者たちは「健康」や「知人たちと交流」など、個人レベルの希望を問う5項目のうち「就職や事業の機会」項目に最も低い2.91点を付けた。同項目は全世代で点数が低く、特に引退後に経済活動が必ず必要な60代の場合には悲観的見通しの割合が最も高かった。残りの項目の平均点数は、「経済状態」が3.17点、「本人が望む適切な時間の使用」が3.29点、「健康状態の維持」が3.38点、「家族・知人との交流及び関係」が3.55点だった。

 回答者らが全体4つの分野につけた点数を年齢別に見ると、10代は一人でいるときに最も希望的なことが分かった。10代は個人的レベルの希望点数が最も高い6.27点だったが、国家(5.30点)・社会(4.63点)・世界(4.81点)分野では他の年齢に比べて最も低かった。

 希望製作所は、今回の調査結果について「努力しても望む未来を手に入れられないという認識が広がっており、機会の不在により個人の希望も消える社会」だと評価した。特に「若い世代の希望が消えており、所得が低い階層で“暮らし”と“希望”が同時に崩壊しかねないことから、国家政策と個人の暮らしが連携できるよう、市民の生活と乖離しないセーフティーネットの拡充が必要だ」と明らかにした。

今回の調査の信頼水準は95%で、標本誤差は±3.1%ポイントだ。

チャン・スギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/824839.html韓国語原文入力:2017-12-24 13:13
訳H.J

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