原文入力:2009-01-08午後02:03:36
“不況期が人材選ぶ適期
”今年130人選び外国現地勤務に投入
攻撃的経営で中国でも大成功
キム・ジュンイル会長 “私たちは守備の代わりに攻撃”
クァク・ジョンス記者
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密閉容器専門業者のロックアンドロックのキム・ジュンイル会長(57・写真)がソウル,瑞草洞の事務室で今年初めての出勤をしたのは去る5日だ。年初四日間は上海など中国現地法人を直接見て回った。キム会長は一日後の6日また東南アジア出張の途に発った。フィリピン・ベトナムなど東南アジア市場を点検するためだ。外国の生産・マーケティング現場を直接訪ねて懸案を直ちに処理するキム会長特有の‘シンプル＆スピード’経営で年初から休む暇がないのだ。彼は昨年も外国出張40回余りという殺人的なスケジュールを消化した。こういうキム会長が来る19日にはソウルに必ず帰ってこなければならない事件が起こった。
キム会長は「今年最初に職員を選ぶ日」として「一日中休まないで面接しなければならないようだ」と笑う。
ロックアンドロックは今年４回にわけて計130人を採用する。昨年採用した80人に比べ60%以上多い。新規採用人材は大部分中国・ベトナム・インドネシア・インド・南米など外国に投じる。深刻な不況期をむかえて他の企業は生存を話題として減産はもちろん賃金と人員の凍結ないし縮小に汲々としているがロックアンドロックはむしろ採用を増やす秘密は何だろうか? 出国直前<ハンギョレ>と会ったキム会長は「今年、攻撃的経営目標を達成しようとするなら新しい優秀人材がたくさん必要だ」として「普段は採用できない良い人材が不況期にはたくさん動くから今が適期」と語る。
ロックアンドロックは今年の売り上げ4340億ウォン,純利益450億ウォン達成を目標にたてた。昨年に比べて各々44%と55%増だ。世界的な景気低迷で輸出が非常事態になった状況で、売り上げの75%以上を外国で稼ぐロックアンドロックとしては無謀なのではないか? だがキム会長は首を横に振る。「ロックアンドロックは全世界11ヶ所に現地法人を置き104ヶ国に製品を売っている。グローバル金融危機が及ぼす影響は国ごとに違う。衝撃が少ないアジア新興市場を攻略すれば今年度目標は十分に可能だ。」
キム会長の話に重きがおかれるのは中国での成功事例があるためだ。ロックアンドロックは昨年創立30周年をむかえたが、本格成長は2000年以後からだ。ロックアンドロックを世界3位のグローバル ブランドに育てた二つの核心戦略はロックアンドロック一つに集中した‘ブランド差別化’と‘世界化’だ。韓国市場に執着せず、むしろグローバル市場をより一層積極的に攻略した世界化戦略の成功事例が中国だ。中国に初めて進出した2004年におさめた売り上げはせいぜい80万ドルであった。しかし5年後の昨年には90倍の7千万ドル(1千億ウォン)に急増し国内より大きかった。
ロックアンドロックが短期間に中国に根をおろした秘密は何だろうか? キム会長は「中国工場を韓国よりさらに最新設備にした。広報・広告・マーケティング・売り場管理を韓国と同じ水準で行った。」として「進出2年目から他の人がやらないテレビ広告を打ち、現地デパートなどに依存する代わりに直営店をいろいろな所に開くなど果敢に投資したのが今の成果につながった」と説明する。中国言論人らを韓国に招請し「韓国のすべての家庭でロックアンドロックを使っている」というイメージを植え付けた広報戦略も功を奏した。キム会長は「他の韓国企業のように低い人件費を武器に中国企業と競争する代わりに、彼らができなくて私たちだけができるマーケティングで勝負をかけたのが当たった」として「他の人は不如意ならば撤収するという考えたが、私たちは失敗すれば死ぬという背水の陣を敷いた」と語る。現在ロックアンドロックは中国に６つの生産・流通法人を置いている。直営店だけで北京・上海など60ヶ所を越える。 上海など沿岸地域でのロックアンドロック認知度は90%を越えるほどだ。今年は併設都市と内陸地域まで攻略する計画だ。来る2月からはベトナム現地工場を稼動させインドネシア現地工場建設も検討中だ。
危機をむしろ機会にする‘攻撃経営’と不況期を逆利用して人材確保に立ち向かう‘逆発想経営’を見せるキム会長が出す経済危機克服の解決法も独特だ。「世界的な碩学の理論も当たらない状況で、答はただ一つ熱心にやりきる情熱だ。他の人々が生存のみを考えて縮こまる時、ロックアンドロックは守備より攻撃を選択する。」
クァク・ジョンス大企業専門記者 jskwak＠hani.co.kr
