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職場のパワハラを恐れるな!…「会社の外は地獄、必ず闘って勝ちましょう」

登録:2017-12-09 01:18 修正:2017-12-09 08:33
職場のパワハラ被害者「仮面舞踏会」に集う  
復職闘争の経験で共感深まり 
その場のパワハラ対応「ガイドライン」作る 
「堂々と闘う被害者に会い勇気をもらいました」
7日夕方、ソウル麻浦区のあるカフェに職場「パワハラ」被害者20人余りが集まった。彼らは紙袋で作った仮面をかぶって各自の経験とノウハウを共有した=職場カプチル119提供//ハンギョレ新聞社

 モバイルメッセンジャーのチャットルームで、会社から受けたパワハラ(カプチル=社会的強者カプ(甲)が弱者ウル(乙)に横暴を働くこと)被害の経験を共有していた人たちが、仮面舞踏会に“接続”した。7日午後8時、ソウル麻浦区(マポグ)のあるカフェに、黄色い紙袋で作った仮面をかぶった20人余りが集まった。労働者の人権保護団体「職場カプチル119」が設けたパワハラ被害者の雑談会「仮面舞踏会」の参加者たちだ。彼らは先月1日に職場カプチル119が発足して開設したモバイルメッセンジャーのオープンチャットルームで、自身が経験したパワハラの話を交わした間柄だ。

 仮面舞踏会を主催した職場カプチル119のオ・ジノ総括スタッフは「職場であらゆる苦しみを経験しながらも、不利益を受けると思い(被害を)話すのを恐れて怖がる人が多かった。彼らのために一堂に会する席を設けることになった」とイベントの趣旨を説明した。参加者たちが描いた仮面には、泣いたり怒ったりする顔とともに「悲しいあなた」、「傷ついたあなた」などの言葉が書かれていた。顔の裏面には「ゴミ職場、年寄り天国」という言葉がプリントされている。彼らにとって職場とはどんな意味だったのだろうか。

7日夕方、ソウル麻浦区のあるカフェに職場「パワハラ」被害者20人余りが集まった。彼らは紙袋で作った仮面をかぶって各自の経験とノウハウを共有した=職場カプチル119提供//ハンギョレ新聞社

 この5年間、ある大企業で希望退職を強要されたニックネーム「ドクター・ジバゴ」は、上司に直接物言う性格のために“社内政治”で非主流の烙印を押されたという。結局、希望退職を強要され、後輩の女性職員にセクハラをはたらいたという疑いまで着せられた。彼は「会社が私を追い出そうと後輩の女性社員にセクハラしたように書類まで作られた」と、怒りをあらわにした。ストレスで体重が20キロも減ったというドクター・ジバゴは、3年余りの復職闘争の末に会社に戻った。しかし、会社は企画パートで働いていた彼をエンジニアリング部署に転出させたという。

 ニックネーム「新しい日が来るまで」も、2年間役職から解任された状態で会社に通っている。彼は「職場カプチル119のチャットルームで似たような状況に置かれた人々と悩みを分かち合い、自分を守ることができた」と言い、他の参加者たちに感謝の気持ちを伝えた。会社は違うが「パワハラ」はどうしてこんなに似ているのか、発言会が続くほど頷く共感が深まった。

 職場カプチル119と連帯するキム・ホヨン公共運輸労組保育教師協議会議長は「一番大切なことは『パワハラ』被害者が会社と闘う理由を明確に知ること」だとし、「勝利がはっきりしない闘いであるだけに、『誤ったことを正す』という正当性を自ら打ち出してこそ、家族や周辺の支持を得られる」と話した。

 この日1時間あまりの「発言会」が終わった後、参加者たちは三々五々集まって会社のパワハラに対応する“ノウハウ”を共有したりもした。会社で経験したことを毎日細かく記録せよ▽復職闘争は「メンタル(精神的な)闘争」だ。会社の対応にも抜かりはある。最初から恐れるな▽市民団体やメディアに通報する時は構造的な問題を浮き彫りにしろ。悔しさばかりを三日三晩訴えても公論化はできない。その場で作られたノウハウが瞬く間に「ガイドライン」の水準に整った。

 数年間、勧告辞職の圧力を受けているニックネーム「鶏龍天女」は「気苦労ばかりで職場を辞めようかと思いもしたが、堂々と闘いながら会社で粘っている方々の経験談を聞いて、大きな力をもらった」と話した。仮面の中でかすかに笑みを浮かべた顔が映った。復職闘争に成功した経験があるドクター・ジバゴが他の被害者たちに最後の一言を付け加えた。「『会社は戦場だが外は地獄』という言葉を必ず肝に銘じてください。大変だろうけど、必ず会社に残ってください」

ソン・ダムン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/822670.html韓国語原文入力2017-12-08 20:40
訳M.C

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