「裁判拒否」を宣言した朴槿恵(パク・クネ)前大統領が27日に続き、28日にも裁判に出席しなかった。裁判所は「正当な欠席事由があると見ることはできない」として、朴前大統領不在のまま裁判を進めることを決定した。
ソウル中央地裁刑事22部(裁判長キム・セユン)は28日午前10時に朴前大統領の裁判を開いたが、朴前大統領はこの日も欠席理由書を提出し、出席しなかった。裁判所は「昨日、朴槿恵被告人に熟慮する機会を与えたが、今日も出席しなかった」としたうえで、「拘置所から送ってきた報告書によると、身動きが取れないほどの問題など、欠席の正当な事由があると見ることは難しく、拘置所は様々な事由をあげて引致(強制的に連れてくること)が著しく困難だとしている」と明らかにした。さらに、「今後、この事件の証人訊問など審理する事項が多く、制限された拘束期間を考慮すると、これ以上公判期日の進行を先送りすることはできない」として、「被告人の出席なしにそのまま公判手続きを行う」と述べた。
この決定により、同日の裁判は予定どおりに行われた。裁判所は、朴前大統領の国選弁護人5人が出席した状況で、アン・ジョンボム元大統領府政策調整秘書官の補佐官だったキム・ゴンフン元大統領府行政官の証人訊問を行った。検察は、国立科学捜査研究院のタブレットパソコンの鑑定結果を証拠として提出し、「鑑定によると、チェ氏の自撮りと家族の写真がタブレットパソコンで直接撮影されており、残っている位置情報とチェ氏の動線が一致する」として、タブレットパソコンを見たこともないというチェ氏の主張に反論した。
裁判後、朴前大統領の国選弁護人は欠席裁判について「申し上げられることがない」とし、「最善を尽くすつもりであり、朴前大統領に会うために努力している」と話した。