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「脱北兵士の意識は明瞭…本人の意思で渡ってきた」治療担当医が報告

登録:2017-11-23 06:48 修正:2017-11-23 08:11
脱北兵士の治療務めたイ教授「姓はオ氏、年齢は24歳 
意識回復後いろいろ話し…患者は死なないだろう  
韓国の歌をかけてくれと言ったことはない 
医療情報は非公開が原則」
22日午前、京畿道水原市亜州大学病院でイ・グクジョン教授が銃傷を負いながら脱北した北朝鮮軍兵士の回復状態などを説明している/聯合ニュース

 板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)から脱北した北朝鮮軍兵士を治療中の京畿道水原市(スウォンシ)亜州大学病院の重症外傷センターのイ・グクジョン教授は「(意識を回復した)脱北兵士といろいろな話をしてみたところ、本人の意思で渡ってきたものとみられる」と話した。

 イ教授は22日午前11時、2回目のブリーフィングに先立って配布した報道資料を通じて「現在患者の意識は明瞭な状態」と明らかにした。彼はただ「患者は銃撃による負傷、2回の大手術などで心理的ストレスが激しく憂うつ感を示し、精神健康医学科で外傷後ストレス障害に対する評価と調査を行う予定」と説明した。

 特に彼はこの日、ブリーフィングを通じて「北朝鮮軍兵士は満24歳であり、姓はオ氏だ。患者は死亡しないだろう」と明らかにし、北朝鮮軍兵士の一部の身元がわかり、重大な峠を越えた事実を確認した。

 また、イ教授は「一部マスコミ報道のように患者が韓国の歌をかけてほしいと言ったことはなく、医療陣が情緒安定の次元で歌をかけた。(患者の状態などの)セキュリティ維持がなされなかったことには私も当惑している」と付け加えた。

 イ教授はこれとともに「感染など後遺症がもう発生しない程度の状態が確認されるまで、少なくとも数日以上集中治療室で治療を続ける予定」と明らかにした。医療陣は手術の過程で発見された寄生虫について治療中であり、追加検査で発見された結核とB型肝炎についても治療する計画だ。

 北朝鮮軍兵士は15日に2回目の手術を受け、3日後の18日午前9時に自分で呼吸をしはじめ、現在発熱はなく安定した状態を示しているので今週末に一般病室に移ることになると思われると病院側は伝えた。

 一方、イ教授は「これまで患者のプライバシー保護と国民やマスコミの知る権利をどこまで保障すべきかについて、たくさん悩んだ。医療記録は非公開が原則」と強調した。北朝鮮軍兵士は13日午後3時30分頃、脱北する過程で北朝鮮軍の銃撃でひざや肩、腹部などに5カ所の銃傷を負い、水原の亜洲大学病院に搬送され治療を受けている。

水原/キム・ギソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/820149.html韓国語原文入力:2017-11-22 21:35
訳M.C(1166字)

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