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女性高級公務員の比率を10%に…5年以内に「ガラスの天井」突き破る

登録:2017-11-22 06:01 修正:2017-11-23 16:08
文在寅政権「任期内実現」の計画を確定 
公共機関はOECD平均の20%まで 
軍警、国立大学教授、校長、教頭にも拡大 
警察大学の性別分離募集や女軍補職制限も廃止 
「公共部門に続き民間に拡散させる」
公共部門における女性代表性の向上に向けた5カ年計画//ハンギョレ新聞社

 政府が文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期中に女性高級公務員と公共機関の女性役員の割合をそれぞれ10%と20%まで引き上げると発表した。女性の社会進出は大幅に増えたが、意思決定権限を持つ地位に就くのが困難な、いわゆる「ガラスの天井」を突き破るという趣旨だ。警察大学の新入生と幹部候補生の募集時における男女分離募集を廃止し、女性軍人の幹部の戦闘部隊の発令を妨げてきた「補職制限」規定も撤廃することにした。

 21日、女性家族部と企画財政部、行政安全部など関係省庁は、このような内容の「公共部門における女性代表性の向上に向けた5カ年計画」をまとめ、国務会議で確定したと明らかにした。今回の計画は2013年の第1次計画に続く第2次計画で、公務員や公共機関、教員、軍人、警察、海洋警察が対象だ。今回は第1次とは異なり、高級公務員や役員など最高位職も対象に入れた。女性家族部部の関係者は「第1次計画で設定した目標は全て達成したが、中間管理者だけを対象としており、限界があった。今回の計画では最高位職を重点対象にしており、全体公共機関に対象を拡大した。中間管理者も単に職級だけではなく、部長やチーム長など、実質的管理者の職位に限定して集計することにした」と説明した。

 政府が2022年までに達成すると約束した女性高級公務員の目標値と公共機関の女性役員の目標値は、それぞれ10%、20%だ。 今年現在、6.1%、11.8%水準であり、2倍近く増やすということだ。企業の女性役員の割合については、経済協力開発機構(OECD)加盟国の昨年の平均役員の割合は20.5%(民間企業含む)に達している。2022年までに政府が掲げた目標が達成されれば、少なくとも国内公共部門の女性役員の割合においては先進国と同じレベルになる。

「公共部門における女性代表性の向上計画」分野別2022年達成目標//ハンギョレ新聞社

 政府は公務員と公共機関の女性中間管理者(国家公務員4級以上の基準)も同期間、それぞれ14%から21%に、21.9%から28%に増やす計画だ。管理者候補群が不足した機関は開放型・公募職位を活用すると共に、選抜過程で不利益がないように中央選抜試験委員会の女性委員は40%以上、地方職試験の面接委員にも女性を1人以上委嘱するようにした。

 また、政府は2019年から警察大学の新入生と幹部候補生の募集の際に、男女の分離募集を廃止する。一般警察のうち、女性の割合は10.8%から15%に拡大する。教員の場合、国立大学教授のうち女性の比率を現在の16.2%から19.0%に引き上げ、全国大学の情報公示項目に女性教授の現況を入れるようにした。女性校長や教頭も38.6%から45.0%に増やす。女性幹部軍人は5.5%から8.8%に、女性海洋警察は11.3%から14.4%に拡大することにした。軍人の場合、地上近接戦闘部隊など、女性軍人幹部の発令を排除した「補職制限規定」を廃止し、教育機関を中心に配置した女性指揮官も全部隊に職務を拡大する。

 政府はこのような目標の実質的履行に向け、国家・地方公務員任用令に女性管理者の拡大規定を設けると共に、公企業・準政府機関の人事運営指針にも関連規定を反映し、女性の代表性拡大を事実上強制するという方針だ。これと共に、各省庁の毎年の履行計画を点検し、不十分な機関には改善を勧告する。また、各省庁における女性の意思決定の参加水準を示す「女性代表性指標」も新たに作って公表する計画だ。

 チョン・ヒョンベク女性家族部長官は「性平等は新政権の国政課題の核心であり、女性の社会参加は少子化や所得主導の成長、革新成長と関連してとても重要な時代的課題」だとし、「公共部門から女性代表性を強化し、民間に拡散していく」と述べた。

パク・ギヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/women/819996.html韓国語原文入力:2017-11-21 21:10
訳H.J

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