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文大統領と李克強中国首相「早期に正常軌道に回帰できるよう最善尽くす」

登録:2017-11-14 06:13 修正:2017-11-14 08:58
フィリピン・マニラで関係正常化を協議 
文大統領、経済分野の高官級協議、反ダンピング規制の撤回などを要求 
李首相「中韓実質協力の見通しとても明るい…未来楽観できる」 
 
文大統領「一輪だけ咲いただけでは春とは言えず」 
李首相「春が来たら川のカモが先に感じるもの」 
 
北朝鮮の核問題の平和的解決原則も再確認 
文在寅大統領が13日午後「第31回ASEAN首脳会議」が開かれるフィリピン・マニラのソフィテルホテルで中国の李克強首相と会談に先立ち握手している/聯合ニュース

 「東南アジア諸国連合(ASEAN)+3首脳会議」と東アジア首脳会議(EAS)に出席するために、フィリピン・マニラを訪問した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日、マニラ市内のソフィテルホテルで中国の李克強首相と会談し、両国間の交流協力が早期に正常軌道に回帰できるよう、最善を尽くすことで合意した。

 李克強首相と向かい合った文大統領は「THAAD(高高度防衛ミサイル)問題で低迷していた韓中関係により、韓国の多くの企業が困難を経験してきた」とし、韓国企業の困難が解消され、両国間の経済・文化・観光交流が活性化できるよう、李首相の関心と協力を要請した。文大統領は特に、経済分野における高官級協議の迅速な再開と共に、中国内の韓国企業が生産したバッテリーに対する補助金除外の撤回、韓国産製品に対する反ダンピング輸入規制の撤回などについて、具体的に言及した。文大統領はまた、「両国に開設されたウォン-人民元の直取引市場の発展と両国の金融協力の加速化、粒子状物質(PM2.5)に対する両国の共同対応なども提案した」と、大統領府のユン・ヨンチャン国民疎通首席が伝えた。

 李首相は、バッテリーについて中国消費者たちの関心と安全問題などについて留意をしなければならないと言及し、反ダンピング関税の撤廃要求については「WTO(世界貿易機構)の規定によって処理する」と答えた。李首相はさらに「中韓関係の発展に伴い、一部の具体的で敏感な問題を避けることは難しいかもしれないが、中韓間の実質協力の見通しはとても明るい」とし、「中韓両国は相互補完性が強く、中韓関係の未来は楽観できる」と述べた。さらに、李首相は「新しい地平が開けるだろう」と強調した。文大統領の要求に明確に答えなかったものの、今後、韓中間の経済・社会・文化の全分野で関係正常化の可能性があるというメッセージを明確にしたと言える。

 文大統領は同日の会談の冒頭発言で「中国古典で『花が一輪咲いただけではまだ春とは言えない。色とりどりの花が共に咲いてこそ真の春』という文章を読んだことがある」とし、「本日、首相との会談が多様かつ実質的な協力の花を咲かせられる肥沃な土壌を作っていくきっかけになることを望んでいる」と切り出した。文大統領はさらに「これを通じて早期に両国間の政治や経済、文化観光、人的交流などすべての分野の交流協力が色とりどりの花を咲かせ、両国国民が韓中関係が真の春を迎えたことを肌で感じられるよう、共に努力することを願って止まない」とし、韓中関係の完全な復元に向けた中国政府の実質的処置に対する期待感を示した。

文在寅大統領が13日午後「第31回ASEAN首脳会議」が開かれるフィリピン・マニラのソフィテルホテルで中国の李克強首相との会談を開いている=マニラ/聯合ニュース

 李首相も「中国にはこのような言葉もある。『春江水暖鴨先知』(春が来ると、川の水が暖かくなり、川で泳ぐカモが春の到来を真っ先に知る)」とし、「両国の共同の努力を通じて、中韓関係を早急に正常的な軌道の上で推進していくことを望んでいる」と答えた。李首相はまた、「これまで双方は敏感な問題を段階的に処理するために努力してきており、中韓関係にも積極的な変化が生まれ始めた」とし、「この過程で文大統領が傾けてきた努力を積極的に評価する」と述べた。

 文大統領と李克強首相の会談は午後5時30分から始まる予定だったが、米国‐ASEAN、中国‐ASEAN首脳会議が長引き、数回延期され、同日午後8時48分(現地時間)になってようやく両国首脳が向かい合うことができた。

 50分間にわたり続いた同日の会談で、韓国と中国は朝鮮半島の非核化と北朝鮮の核問題の平和的解決原則を再確認した。両首脳はまた「現状況を安定的に管理し、対話再開に向けた環境作りに取り組むなど、局面転換を向けた創意的な解決策を模索するために努力することにした」と、ユン・ヨンチャン首席は話した。 

 文大統領は11日、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議出席のためベトナムを訪問中の中国の習近平国家主席と行った韓中首脳会談で、「両国があらゆる分野での交流協力を正常軌道に早急に回復させる」ことで合意したのに続き、2日後に李首相とも会談し関係正常化を宣言したことで、今後の韓中関係は急速な進展を見せるものと予想される。

マニラ/キム・ボヒョプ記者、ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/818876.html 韓国語原文入力:2017-11-14 00:52
訳H.J(2211字)

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