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コリア・パッシングはないとしたトランプ大統領が強調したのは「堅固な同盟」

登録:2017-11-08 00:50 修正:2017-11-08 06:10
韓米同盟  
トランプ大統領「韓国は重要…迂回はない」 
保守野党が提起した議論を払拭
文在寅大統領とドナルド・トランプ米大統領が今月7日午後、大統領府で開かれた共同記者会見で顔を向かい合わせて微笑んでいる/聯合ニュース

 7日午後、大統領府で開かれた3度目の韓米首脳会談で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ米大統領が数回強調した言葉は「堅固な韓米同盟」だった。

 文大統領は首脳会談後に開かれた共同記者会見で「これまでトランプ大統領と私は数回にわたり直接会い、疎通することで深い信頼と友情を築いてきた。今日も韓米同盟の堅固さについて虚心坦懐な会話を交わした」と話した。トランプ大統領も「大韓民国は、米国にとって単なる長い同盟国以上(の存在)」だとしたうえで、「我々は戦争で共に戦い、平和の中で共に繁栄してきたパートナーであり友人」と述べ、好意を示した。特に、保守野党と一部のマスコミが主張してきた「コリア・パッシング」論と関連し、「韓国はとても重要な国だ。韓国を迂回することはないだろう」と断言した。米国が、安保関連の重要事案に関して韓国をさしおいて日本や中国と対話・交渉しているという保守勢力の主張と一部の憂慮を、トランプ大統領が明確に払拭したのだ。

 ただし、トランプ大統領が韓米同盟の意味を強調する際、前日の米日首脳会談で使った「インド太平洋地域の平和と安保」という表現を動員したことをめぐっては様々な解釈が出た。トランプ大統領は共同記者会見で「我々両国の兵士たちは自由のための闘争で壮烈に命を捧げた」としたうえで、「我々の同盟は、朝鮮半島とインド太平洋地域の平和と安保においていつになく重要だ」と述べた。一部の専門家らは、米国が韓米同盟を韓米日3カ国同盟に拡大し、中国を牽制しようとする本音を迂回的に表現したのではないかという疑問を呈した。慶南大学のキム・ドンヨプ教授は「韓米同盟を朝鮮半島とインド太平洋地域の安保のために非常に重要だと言ったのは、結局中国を念頭に置いたもの」としたうえで、「韓米日3カ国の安全保障協力を軍事協力強化の道に導こうとしているとしか思えない」と話した。韓東大学のキム・ジュンヒョン教授も「(訪韓直前に会った)安倍首相が戦略的に中国を封鎖、牽制しなければならないという『インド太平洋戦略』についてトランプ大統領を説得したようだ」とし、「まだどれだけ具体化されたのか分からないが、(トランプ大統領の発言には)はっきり中国牽制という種があるようだ」と話した。

 一方、国家安保戦略研究院のチョ・ソンリョル責任研究委員は「米国が本格的に韓米同盟を(中国牽制目的の韓米日3カ国同盟に)再調整しようというわけではないだろう」としながらも、「(トランプ大統領の発言は)韓米同盟の範囲がインド太平洋地域に広まったということだが、今後米国が韓米同盟の活動範囲の再設定を要求する可能性は残っている」と話した。

キム・ボヒョプ、ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/817965.html 韓国語原文入力:2017-11-07 22:46
訳H.J(1394字)

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