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南北外相による「マニラARF会談」実現なるか

登録:2017-08-04 01:31 修正:2017-08-04 07:49
カン・ギョンファ長官、北朝鮮のリ・ヨンホ外務相が出席する予定  
北朝鮮が拒否する可能性が高く積極的に推進できず 
外交部「今のところ、決まったものはない」
昨年7月、ラオスの首都ビエンチャンで開かれたASEAN地域安保フォーラム(ARF)に参加した各国の外交官たちが記念撮影をしている。互い違いに手をつなごうという伝達がうまく伝わらず一部だけがポーズを取った//ハンギョレ新聞社

 今月6~8日、フィリピンのマニラで開かれる第24回ASEAN地域安保フォーラム(ARF)外相会議は、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射後、初の多国間外交の舞台となる。北朝鮮核問題の解決に向けた6カ国協議参加国の外交トップが一堂に会する場であることから、南北や朝米など、2カ国間接触が実現するかに注目が集まっている。

 3日、外交部の説明を総合すると、カン・ギョンファ外交部長官は7日午前の「ASEAN+3(韓日中)」外相会議を前後に、公式なものだけで15回もの2カ国間会談を進める。特に、リ・ヨンホ北朝鮮外務相も、今回の会議に出席する予定であり、カン長官とリ外相が、いかなる形であれ、初めて顔を合わせる機会になるものとみられる。

 2000年に史上初の南北外相会談が実現したのも、ASEAN地域フォーラムの舞台だった。同年、歴史的な6・15南北首脳会談が成功的に開かれた直後、タイのバンコクで開かれた会議で、イ・ジョンビン外交部長官とペク・ナムスン北朝鮮外務相は初めて南北外相会談を開いた。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「ベルリン構想」に伴う後続措置として提案した軍事当局会談と赤十字会談について、北朝鮮が沈黙を守っている状況の中、政府としては北朝鮮の意図を把握するためにも、接触の機会を活用したい構えだ。ただし、こちらが接触を図っても、北朝鮮が拒否する可能性があり、外交部もなかなか南北外相会談の推進に乗り出せないもようだ。外交部当局者は「今のところ、(南北接触について)決まったものはない」と話した。

 米朝接触が成功する可能性はとりあえず低いとみられる。北朝鮮が7月だけで2回もICBMを発射した直後であること、米朝外交トップが公開的に会談を開くのは時期的に難しいだろうというのが大方の予想だ。米朝外相会談自体が、北朝鮮の“悪い行動”に対する“補償”と捉えられる恐れがあるからだ。実際、米国務省当局者は2日(現地時間)、レックス・ティラーソン国務長官が「リ・ヨンホ北朝鮮外相に会う計画はない」と釘を刺した。ただ、ティラーソン長官が1日にも北朝鮮との対話の可能性を改めて取り上げたため、現地状況によっては軽い接触が行われる可能性も排除できない。

 高高度防衛ミサイル(THAAD)配備と関連し、中国がどのような態度を示すかも関心事だ。韓米がTHAAD配備の決定を発表した直後に開かれた昨年の会議では、この問題は議長声明に盛り込まれなかった。しかし、今年はTHAADが実際配備されており、中国の反応がさらに激しくなる可能性が高いと見られる。このほか、政府が日本軍「慰安婦」被害者関連12・28合意に対する調査作業に入った直後で、韓日外交長官会談で日本側がどのような反応を示すかにも注目が集まっている。

チョン・インファン、ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

原文閲覧: 2017-08-04 00:27

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/805503.html 韓国語原文入力:2017-08-03 22:11
訳H.J(1430字)

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