政府が公論化を通じて建設中断を決定することにした蔚山(ウルサン)の新古里(シンゴリ)原発5・6号機について、地域政界が相次いで中断反対の動きを見せている中で、一般市民は「引き続き推進」より「建設中断」を望んでいることが分かった。
新しい民衆政党蔚山市党準備委員会が先月5・6日の両日にわたり、世論調査専門機関の(株)ウォンジコリア・コンサルティングに依頼して蔚山市民1000人を対象に新古里5・6号機関連の世論調査を行った結果、51.0%が「建設中断」を支持したと10日に明らかにした。「引き続き推進」に賛成した市民は35.7%だけで、残りの13.3%は「よく分からない」と回答した。区・郡別には、北区で「建設中断」の支持率が58.4%で最も高く、新古里5・6号機建設現場のある蔚州郡では「建設中断」と「引き続き推進」の支持率がそれぞれ45.9%と44.3%で、わずかな違いを見せた。
新古里5・6号機問題と関連して公論調査を通じて市民陪審員団に最終決定を任せるという政府の決定については、57.2%が「適切な決定」と支持を示し、29.0%が「間違った決定」と答えた。「建設中断反対決議案」を採択した蔚山市議会の決議については、53.6%が「(市民世論を)代弁していない」と否定的に回答した。「代弁している」という回答は32.6%に止まった。
新しい民衆政党蔚山市党準備委は同日、蔚山市議会プレスセンターで記者会見を開き、「調査に応じた市民の71.8%が、新古里5・6号機問題についてキム・ギヒョン蔚山市長の明確な立場表明を望んでいた」とし、「キム市長は、原発中断を宣言せよ」と要求した。キム市長は先月初め、キム・ジンピョ国政企画諮問委員会委員長との懇談会で、新古里5・6号機建設見直しの撤回を要請し、非公式的に引き続き推進する意向を示したという。
政府の新古里5・6号機一時工事中断及び公論化決定について、40以上の市民社会団体が参加する脱原発蔚山市共同行動は、歓迎の意を示した。しかし、シン・ジャンニョル蔚州郡守は最近、記者懇談会で「新古里5・6号機は予定通り建設されるべきだ」と反対意見を表明しており、ハン・ドンヨン蔚山市議員は「新古里5・6号機の建設中断が決まった場合は、市会議員を辞任する」と明らかにした。