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犯人捕まえるからと…市民DNA 令状なしに採取

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/372933.html

原文入力:2009-08-25午前06:52:38
警察, 現金車両奪取 捜査‘人権侵害’論難
容疑者と似ていれば事務室訪ねて行き採集

ホン・ソクチェ記者

警察が‘迷宮入り事件’捜査をするとして令状なしで一般市民の遺伝子情報を収集していることが明らかになり論難がおきている。
ソウル,鍾路警察署関係者は24日「先月14日、鐘閣付近で発生した‘永豊文庫前での現金輸送車両奪取未遂事件’被疑者のDNAと容疑線上に上がった人々のDNAを採取し対照する捜査を行っている」と明らかにした。身元を知ることはできないこの被疑者のDNAは当時事件現場に残っていた血痕から警察が採取したものだ。

警察はこの血痕と事故現場周辺の閉回路テレビ(CCTV)資料などを土台に身長160~165㎝で眼鏡をかけた30代初盤の男性を容疑線上にのせDNA情報を採取している。警察は事故現場周辺に勤める市民らを直接訪ねて行き、当事者の同意を求めた後で綿棒で口内の上皮細胞をかき出す方式を使っているという。

警察は事件が平日午前に発生した点に注目し、当時事故現場周辺地下鉄駅を利用した市民3000人余りの交通カード使用明細を確保した後、この中からDNA採集対象を指定していると分かった。

これと関連して鍾路警察署のある幹部は「当事者の同意を必ず得るなど捜査手続きを徹底的に守っている」として「数万人の捜査対象者の中で相当な信憑性がある場合に限り数十人規模でDNAを採集した状態」と話した。警察は管轄地区隊に捜査本部を設け申告褒賞金も1000万ウォンまで上げるなど捜査に総力を傾けているが、事件発生一ヶ月が過ぎても捜査が進展しないのでDNA捜査まで行っていると伝えられた。

これに対して‘すべての市民を潜在的犯罪者として取り扱う人権侵害捜査’という批判が出てきている。DNA活用捜査は被疑者を特定した後、裁判所の令状を受け犯人可否を分けるのが正常な手続きだ。イ・ウンウ弁護士は「令状を受ける程に疑惑が確保されていない一般市民を相手に、同意によってDNAを採取するのは‘令状主義’を回避した事実上の便法捜査」として「色々な生物学的情報が含まれたDNAを誤った方式で利用しようとする危険な態度」と話した。警察は2004年京畿道華城の女子大生殺人事件を捜査し、この地域の住民と大学生など4600人余りのDNAを無作為採集し‘人権侵害’論議を招いた経緯がある。

これに対してオ・チャンイク人権連帯事務局長は「警察が捜査目的を達成することも重要だが、合理的な疑いの根拠が不足しているのにも関わらず市民を犯罪者と見なして身体情報を収集するのは明白な人権侵害」と話した。 ホン・ソクチェ記者forchis@hani.co.kr

原文: 訳J.S