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広場の市民たち「ろうそくが勝った」…セウォル号遺族「胸が高鳴る」

登録:2017-05-10 02:03 修正:2017-05-10 06:51
文在寅第19代大統領当選人が9日夜、ソウル光化門世宗路小公園で開かれた国民向け挨拶で支持者たちの手を握っている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 「光化門(クァンファムン)大統領」になると公言していた文在寅(ムン・ジェイン)大統領当選者が9日夜、光化門広場の舞台に上がると、広場には「文在寅」を連呼する声が鳴り響いた。

 夜11時45分、文当選人が光化門広場近くの世宗路(セジョンノ)の公園に設置された共に民主党の簡易舞台車両に上がると、青い蛍光棒を持った支持者たちは「文在寅」と「大統領」を交互に叫んだ。会社員のパク・ジンヤンさん(53)は、午前零時に近い時刻にもかかわらず、中学生の息子とともに光化門でこの光景を見守った。パクさんは「ろうそくを掲げた甲斐があった」とし、「文当選者が是非をしっかり判断して国を率いる指導者になることを願っている」と話した。

 同日午後からは霧雨が降っていたが、光化門では夜8時の放送3社の出口調査結果発表前後から熱気が高まっていた。8時定刻10秒前、ソウル光化門広場に置かれた放送局の電光掲示板を緊張した顔で見守っていた市民たちは、みんなで10から1まで「カウントダウン」を始めた。出口調査結果が発表されると、歓声があがった。歴史的瞬間を記念するかのように、電光板を背景に「記念写真」を取る人も多かった。市民たちは口を揃えて「初めてろうそくを掲げた時には想像もできなかった瞬間」だと話した。仁川(インチョン)に住む自営業者のチョ・ソンホさん(51)は「ここから歓声を上げたくて、わざわざ広場まで来た」とし、「集会に一度も出たことがなかった私が『国政壟断事態』に怒りを覚えて、ろうそく集会に12~13回も参加した。新大統領は、既得権勢力を打破し、常識が通じる社会を作らなければならない」と語った。

9日、ソウル光化門広場で、セウォル号遺族らが第19代大統領選挙の出口調査の結果を見守りながら喜んでいる=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 同日夜、安山(アンサン)から出発したセウォル号遺族約20人も夜10時20分に広場に到着した。檀園高校の犠牲者、イ・ジェウク君の母親ホン・ヨンミさん(49)は「(これまでは)国民の胸が高鳴ることがなかったけど、胸が高鳴る出来事が起こった」とし、「文在寅大統領当選者が大統領直属のセウォル号の真相究明機関を約束したから、早く機関が発足してほしいと願っている」と話した。

 301日間にわたりTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に反対するろうそく集会が開かれた慶尚北道星州郡(ソンジュグン)の住民たちは、文在寅大統領当選者がTHAAD配備を撤回してくれるだろうという期待感を示した。イム・スンブン韶成里(ソソンリ)婦女会長(61)は「文当選者が米国のトランプ大統領に会ってTHAAD配備問題に早く決着をつけてくれなければならない」と語った。

 セウォル号未収拾者の家族たちは同日、全羅南道木浦(モクポ)新港で、出口調査の結果を見守りながら、この3年間の悲しみと失望を思い浮かべ感懐にひたった。未収拾者である檀園高のウンファさんの父親、チョ・ナムソンさん(53)は「新しい大統領は、セウォル号の現場を直接訪ねなければならない。大統領府の中に専従組織を作ってしっかり監督してほしい。引き揚げまで3年もかかった理由も調査すべきだ」と主張した。

 10年間、済州(チェジュ)海軍基地反対闘争を繰り広げてきた済州西帰浦市(ソグィポシ)江汀(カンジョン)村会のコ・ゴンイル副会長は「国策事業を推進する際には、住民との対立を最小化するために努力を傾けなければならない。済州海軍基地問題に目を瞑ることなく、真相調査を行い、赦免・復権を推進してこそ、国民と共に歩む政府になるだろう」と指摘したうえで、「済州道の軍事基地化に対する懸念を解消し、平和の島にしてほしい」と話した。

 文在寅大統領当選者は、地上波放送3社の出口調査結果が発表されてから約10分後の午後8時15分、顔に明るい笑みを浮かべて、ソウル弘恩洞(ホンウンドン)自宅の外に姿を現した。文当選者は、待っていた約20人の支持者一人ひとりと握手を交わした。一部支持者たちはすすり泣きながら涙を流した。

パク・スジ、パク・スジン、コ・ハンソル記者、全国総合 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/794083.html 韓国語原文入力:2017-05-10 01:08
訳H.J(1754字)

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