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「たばこに対する政府規制が必要…経済の発展にも役立つ」

登録:2017-03-27 22:26 修正:2017-03-28 08:37
28日、禁煙政策の国際シンポジウムで  
国内外の禁煙政策専門家らが主張する予定 
「たばこの危険よく知らず、間接喫煙の被害に」  
「医療費の削減、生産性向上の効果も」
昨年末から韓国内で販売される全てのたばこ製品の箱には喫煙の弊害を示す警告の絵が表記されている//ハンギョレ新聞社

 たばこの危険に対する情報が十分ではなく、間接喫煙などのような被害があるため、たばこに対する政府の介入が必要だという声が、国内外の専門家らからあがった。

 28日にソウル三成洞(サムソンドン)のインターコンチネンタル・ソウルのコエックスで開かれる「禁煙政策の評価と発展方向の模索に向けた国際シンポジウム」を控えて、27日同じ場所で開かれた記者懇談会で、たばこや禁煙分野における国内外の専門家らは、たばこに対する政府の規制は必要であり、この規制政策が経済発展を促進させると主張した。

 まず、主題発表を担当する米イリノイ大学経済学科のフランク・チャラップカ教授は「たばこの危険性について、あまり知られていないなど、情報が十分ではなく、たばこの消費で喫煙者以外にも間接喫煙による健康被害などの外部効果が生じる」とし、「つまり市場の自律に任せるのが難しい市場の失敗が発生するため、経済的観点からも政府介入が正当だ」と主張した。チャラップカ教授はまた、「たばこに対する規制が経済に悪影響を及ぼさないだけでなく、むしろ医療費の削減、生産性の向上及び経済発展を促進する方向に肯定的影響を及ぼす」と付け加えた。さらに、たばこ規制政策が低所得層の健康不平等を緩和する上で役立つとの主張も出た。チャラップカ教授は「貧困層及び脆弱階層ほどたばこを吸う人が多いため、健康格差と健康不平等がさらに深刻化している」としたうえで、「これを緩和するのにもたばこに対する規制が寄与する」と話した。国内のたばこ規制政策についてチャラップカ教授は、たばこの値上げをはじめ、たばこ規制政策を持続的に強化し、たばこ税の財源を禁煙支援や健康増進分野にもっと投資する必要があると提案した。

 国内専門家としては大韓禁煙学会のチョ・ソンイル会長が国内禁煙政策について様々な政策が効果をあげている中、たばこの値上げが最も大きな影響を及ぼしたと評価した。チョ会長は「(喫煙率の削減効果について)2015~2016年の最も大きな効果は、たばこの値上げであり、全体の89%を占めている」とし、「時間が経つにつれ、たばこの値上げの影響が他の政策を通じて表れるだろう」と展望した。

 また、28日のシンポジウムでは、世界保健機構(WHO)のカチア・カムポス西太平洋地域事務処博士が主題発表を通じてたばこ使用モニタリング、たばこの煙からの保護、喫煙者への支援、たばこの危険の警告、たばこ広告などの禁止、たばこ税の引き上げなど6つが、世界的に検証された代表的なたばこ規制方法であることを強調する予定だ。

キム・ヤンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/788155.html 韓国語原文入力:2017-03-27 15:23
訳H.J(1307字)

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