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‘傷’は負ったが…‘イ・ジェヨン体制’障害物消えた

原文入力:2009-08-14午後07:47:52
イ・ゴンヒ背任有罪-三星の未来は
法的手続き終了後‘経営権継承作業’着手
拘束免れたイ・ゴンヒ前会長 当分は‘御簾経営’

キム・フェスン記者

←三星の今後の予想行動

イ・ゴンヒ前三星グループ会長が‘13年冤罪’を結局払い落とすことができず有罪判決を受けた。これについて三星グループは総帥一家の法的・道徳的負担を担ったまま、新しい体制に転換していかなければならない宿題をかかえることになった。

14日サムソンSDS事件破棄控訴審裁判所の有罪判決で、経営権不法承継を巡る三星総帥一家とグループの法的・道徳的負担はより大きくなった。実刑と法廷拘束という最悪の状況は避けたものの、10年余りを引きずってきた法的攻防で結局完全な免罪符を受けることには失敗したのだ。去る5月の三星エバーランド事件の無罪判決以後、不法承継論議が‘傷なしに’終えられると期待していた三星としては少なからぬ打撃を受けたわけだ。三星エバーランド事件と生き写しのようなサムソンSDS事件に対する有罪判決は、‘個人イ・ゴンヒ’に対する刑事処罰に終わるのではなく、その恩恵を受けた‘イ・ジェヨン体制’の適法性論議につながるほかはないためだ。三星系列会社のある役員は「三星が法的な攻防ではいつも勝者だったが、今度は完全に払いのけることができなかった。三星としてはいつまでも負担にならざるを得ない」と話した。

今回の判決でイ前会長の経営復帰は事実上不可能な状況になった。グループのコントロールタワーがない過渡体制を当分維持しなければならず、これにともなう経営負担も早期に抜け出すことは難しいと見える。しかしイ前会長が拘束を免れた状態なので‘御簾の後’でグループ経営を事実上左右する状況と形式上解体された戦略企画室など‘見えざる手’の威力には大きな変化がない展望だ。4大グループのある高位役員は「経済危機状況でグループ経営の求心点がない過渡期体制を持続するのはビジネス次元では得策ではないだろう。だが今までの経営権継承戦略などで現実的に損をすることはないように見える」と話した。

むしろイ・ジェヨン三星電子専務への経営権継承とこれにともなう三星グループの支配構造改善の動きはさらに活発になる可能性が高い。イ専務は内外の批判にもかかわらず特別な職務なしにグループ経営に深く関与している。最近ではイ専務の経営成果を公然と表わし‘イ・ジェヨン持ち上げ’に積極的にでる雰囲気も感知される。

グループ内外では三星が直ちに大きい変化を試みることは現実的に難しいだろうという観測が多い。しかし不法承継を巡る法的手続きが皆終えられれば、具体的な経営権継承作業に出るだろうという見解が支配的だ。三星はすでに今年の初め社長団人事の時‘イ・ジェヨン ライン’を大挙登用し継承のための事前整地作業を進行してきた。財界内外ではイ前会長が「有益なことに使う」として出した借名株式の具体的な活用計画を発表したり、グループ次元で大規模投資を宣言するなど‘三星の肯定性’を表わす世論改善作業に出る可能性を提起する。

循環出資構造を解消するなど長期課題の解決にも順次的に出る可能性が高い。財界では保守政権が執権している友好的な政治環境を十分活用するだろうという展望が支配的だ。キム・ジンバン仁荷大教授は「6月国会で金融持株会社法改正案が通過されるなど、三星の支配構造改善に友好的な環境が造成されている」として「子供たちの財産分割などの変数が残っているが、製造と金融を皆持って行くことができる道は開かれているわけ」と話した。キム・フェスン記者honesty@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/371305.html 訳J.S