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ソウル高裁“コルト楽器労働者 不当解雇”判決

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/371150.html

原文入力:2009-08-14午前06:47:32
‘850日復職闘争’希望を見る
“緊迫した経営上要件備えていない”原審 ひっくり返す

ノ・ヒョンウン記者,イ・ワン記者

2年4ヶ月余りにわたり復職闘争を行っているギター製造業者コルト楽器労働者らに対する解雇は不法という控訴審判決が下された。10年余黒字を出した業者がただ1年の赤字を理由に整理解雇に出たのは正当ではないというのが裁判所の判断だ。

ソウル高裁行政1部(裁判長 アン・ヨンニュル)はコルト楽器が不当解雇判定を取り消すとして中央労働委員会を相手に出した訴訟で「緊迫した経営上の理由がない」とし、原告勝訴した1審をひっくり返し原告敗訴の判決をしたと13日明らかにした。

裁判所は「コルト楽器は2006年に初めて当期純損失が発生しただけで以前は継続して当期純利益を出したし、世界市場占有率も30%に達するなど事業が競争力や収益性を喪失したとは見られない」として「自己資本対比の負債比率が37%であり、同種業種平均負債比率168.35%より際立って良好であり安全性の側面でも問題がない」と明らかにした。

また「職員らを解雇した後にも注文量を消化しようと残っている職員らは休日勤労と延長勤労をしており、解雇時期を前後してパク・ヒョンホ代表をはじめとする管理職社員らの賃金はむしろ引き上げられている点などを見る時‘緊迫した経営上の必要性’要件を備えていない不当解雇に該当する」と説明した。

‘コルト’ギターを生産するコルト楽器は2006年を除き1996年から2007年まで計800億ウォン余りの黒字を出した‘優良企業’だ。だが2006年に8億5000万ウォンの当期純損失を見たという理由で2007年4月、仁川工場労働者160人中56人を整理解雇した。これに対し労働組合が解雇の正当性を問題視し昨年8月仁川工場を閉鎖しインドネシア工場だけを稼動させている。労組ではこれを偽装廃業と見ている。

中央労働委はコルト楽器が不当解雇をしたと見て解雇者の復職と未払い賃金の支給を命令した。勤労基準法が定めた整理解雇要件である△緊迫した経営上の必要性△解雇回避のための努力△公正で合理的な対象者選定△労組との誠実な協議などをきちんと履行しなかったと見たのだ。しかしソウル行政法院は昨年10月「コルト楽器は希望退職を実施するなど解雇を避けるための努力をつくした」として中央労働委の処分を取り消せと判決した経緯がある。

コルト楽器解雇労働者らは600余日間テント篭城を行い、昨年にはソウル,元暁大橋北端の送電鉄塔で一ヶ月あまり断食篭城を行った。解雇者などを支持する音楽家たちが昨年12月に後援コンサートを開き社会的関心を喚起させたこともあった。

ノ・ヒョンウン,イ・ワン記者goloke@hani.co.kr

原文: 訳J.S