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労-使合意にかかわらず‘飼い馴らし’…労-政葛藤 深まる

原文入力:2009-08-12午前06:45:24
非正規職法・錦湖タイヤ 構造調整など懸案 山積
民主労総“被害額集計し警察に損害賠償訴訟 提起”

ナム・ジョンヨン記者

←ハン・サンギュン双龍自動車労組委員長(左側2番目)が10日午前、京畿平沢市,東遡洞の水原地裁平沢支院に令状実質審査を受けるために入っている。 平沢/キム・ミョンジン記者littleprince@hani.co.kr

双龍車大量拘束 波紋
双龍自動車平沢工場で占拠篭城を行った労働者たちが大量拘束されたことにより労働界と政府間の緊張感が再び高まっている。

11日まで双龍車事態と関連した拘束者は双龍車労組員53人をはじめとして計64人だ。単一労働事件としては最大規模だ。

労働者のストライキとデモが大量拘束につながる悪循環はこの間、何回も繰り返されたが今回の双龍車事態の場合、労-使が整理解雇に合意する大妥結に成功したにも関わらず政府の強硬対応で葛藤をさらに煽っているという分析が出ている。チョン・スンヒ韓国労働組合総連盟副報道担当者は「双龍車の労働者たちは働き口の問題で接近したが、政府は労組馴らしとして接近している」として「労使関係を対立的に見る政府の態度が変わらなければならない」と話した。

イ・ミョンバク政府が標ぼうする‘ビジネス フレンドリー’政策が今回の強硬対応の背景と指摘される。キム・ホギ延世大教授(社会学)は「労働界が大幅に譲歩し整理解雇合意を成し遂げたが、政府が法的定規だけを突きつけ労働者を大規模拘束するのは‘中道実用政策’にそぐわない」と指摘した。彼は「中道実用政府ならば‘ビジネス フレンドリー’でなく‘ピープル フレンドリー’でなければならないが、今は労働者を排除する側へ行っている」と批判した。

双龍車事態で労働界と政府の不信の溝は深くなるだけ深くなり、後遺症が大きいものと見られる。全国民主労働組合総連盟は政府が双龍車労使の合意精神を傷つけたとし激昂した反応を見せている。民主労総はこの日市民団体とともに武力鎮圧による被害を集計し、警察を相手に損害賠償訴訟を起こす方針だと明らかにした。イ・スンチョル民主労総スポークスマンは「金属労組だけでケガ人500人余り、被害額が5000万ウォンに達する」として「ケガ人治療費,器物破損費など民主労総,民主労働党,市民団体,インターネット記者協会などの被害額を総合し共同訴訟を起こすだろう」と話した。警察と会社側用役の暴力行使場面を集めオンラインで写真展を開くなど被害状況も広く知らしめることにした。

ここに非正規職法を巡る葛藤が潜在しており、複数労組許容と労組専従者の賃金支給禁止問題など下半期には労働界懸案が山積していて政府が再びゴリ押しをする場合、深刻な労政衝突が起きるという憂慮も大きくなっている。双龍車に続き錦湖タイヤでも構造調整が推進されるなど整理解雇の火種も依然として残っている。イ・スンチョル スポークスマンは「下半期にも政府が一方通行式に強行するならば民主労総はこれに見合う対応をするほかはない」と話した。だがストライキなど組織的な対応が難しい状況というのが民主労総の悩みだ。また委員長直選制など内部懸案も山積していて、ひとまず世論戦に集中するという分析が多い。

ナム・ジョンヨン記者fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/370784.html 訳J.S