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‘通米封南’再燃憂慮 訪北意味 縮小に汲汲

原文入力:2009-08-06午前07:01:48
“北-米関係変わると解釈するな”
“米国と継続協議”共助の決まり文句ばかり
一部“前向き基調に変化が必要”

イ・ヨンイン記者

←5日に釈放されたローラ リング(左端)とユナ・リー(右から2番目)記者がカバンを持ち、ビル・クリントン大統領が乗って来たチャーター機へ向かっている。 平壌/新華連合

金正日-クリントン面談 韓国政府‘不快な’気流
クリントン前米国大統領の北韓訪問と米国女性言論人の釈放を見守る韓国政府当局者らはいわゆる‘通米封南’(北韓が米国と対話し韓国は排除しようとすること)が再演されることを憂慮し心痛をしている。こういう心理は大部分の当局者らがクリントン前大統領の北韓訪問の意味を努めて縮小する姿に現れている。クリントン前大統領の北韓訪問と関連し韓-米間の情報共有がうまくいったとし非本質的な部分にしがみつきもした。反面、少数ではあるが対北政策基調を変えなければならないのではないかと‘焦燥感’を表わす人々もいる。

政府内で最も容易に接することができる反応は‘北韓訪問の意味縮小’だと言える。大統領府関係者は5日「今回の件を契機に米-北関係が変わり他の局面(対話局面)に入ると解釈するな」として「他のこと(北-米関係)も一緒に解決できる契機だとかという風に書けば後ほど誤りだったということになる」と話した。別の政府当局者も「クリントン前大統領の北韓訪問は個人的な訪北に過ぎない」と主張した。

政府関係者たちがクリントン前大統領の北韓訪問の意味を縮小することに汲々としているのは彼の北韓訪問を北核問題と関連しないようにしようとする米国政府の公式立場と歩調を合わせようとしている側面もなくはない。だが実際には政府の困惑している立場を隠そうとする現実性なき‘希望事項’に過ぎないというのが大勢の専門家たちの指摘だ。

キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長は「政府がその気になれば南北関係を解決できるので通米封南という政府の主張は成立しない」として「政府の通米封南憂慮は泥棒が自分の足がしびれたと言うようなもの」と皮肉った。

政府はまた韓半島を巡る国際情勢が揺れ動いているのに韓-米情報共助がうまくいっているとし‘共助共助’とだけならべたてている。政府当局者は「クリントン前大統領の北韓訪問計画が確定したことは何日か前であり当時米国側からあらかじめ通知を受けた」として「この問題に対して米国側と継続協議をしていた」と話した。だがチョン・セヒョン前統一部長官は「南側の対北政策が強硬なままであれば米国は今後、情報共有をうまくやらない」として「ことを進めるにあたって、わずらわしく途中で情報も漏れかねないため」と指摘した。

‘出遅れ嘆き節’もある。一部の大統領府関係者たちは‘イ・ミョンバク大統領の8・15光復節祝辞の時に前向きの対北政策を発表する予定だったのにクリントン前大統領の北韓訪問で気が抜けてしまった’と言っていることが分かった。しかし7月末まで大統領府は8・15祝辞の相当部分を‘国民統合’呼び掛けに割り当て、対北政策は‘かすめる程度’に言及する予定だったと伝えられている。もちろん公開的に声を出すことはないものの前向きの対北基調への変化が必要だという認識に共感する当局者らもいる。これらは8・15祝辞が‘最後の機会’と見る雰囲気が強い。 イ・ヨンイン記者yyi@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/369792.html 訳J.S