原文入力:2009-08-03午後07:10:28
[現場]双龍車 ‘73日ストライキ 同僚’ の離別
←警察ヘリコプターが3日午前、京畿,平沢市,七槐洞の双龍自動車平沢工場上空を飛び、塗装工場でストライキ中の双龍車労組員らに向かって催涙液を振りまいている。 平沢/キム・ミョンジン記者littleprince@hani.co.kr
黒い帽子をすっぽりと押さえてかぶった40代男の背中には一杯に膨らんだリュックサックが一つしがみついていた。もじゃもじゃに髭が伸びた彼は言葉なくとぼとぼと歩いていった。塗装工場出入口前には灰色作業服を着て警戒に立つ組合員らが立っていた。
肩をだらっと下げた彼が先に口を開いた。「お元気で。」に続き警戒に立つ労組員らが答えた。「お疲れさまでした。」
3日深夜1時、京畿,平沢市,七槐洞の双龍自動車平沢工場。73日間同僚らと共にストライキを繰り広げた彼は、一人で塗装工場の出入り口を出て正門に歩いていった。「複雑で息苦しいです。一緒に生きたいという希望のために戦ったが、もう出ることにしました。会社が私と仕事をしたくないというのに…、もう私が離れたくなりました。」
彼に続き7~8人の労組員らが塗装工場を続いて去った。42日ぶりになされた労使交渉が決裂した2日明け方以後、計98人のストライキ労組員が現場を離脱したと会社側は明らかにした。会社側は2日から塗装工場の電気も切った。去る7月17日に食物を切り7月20日には飲料水とガスを切り、14日ぶりの追加措置だ。食べ物,飲料水,ガス,電気が切れた塗装工場は遠からず吹く‘暴風’の前に置かれている。会社を離れた者と残った者、彼らの家族,債権団,警察など皆が不安な視線でここを眺めている。
残った組合員は600人内外、ハン・サンギュン労組支部長は3日間ずっと工場のあちこちを回り組合員らに会った。ある支部長は「会社側の本当の意図は労組を殺すということ」と力説した。この日午前11時から塗装工場の上にまたオレンジ色の袋が落ち始めた。警察ヘリコプターから落とす催涙液は以前より強度がさらに強くなった。誰かが叫んだ。「俺たちは雑草か? 薬をばらまいて。」電気が切れた工場内で労組員たちはブタンガスでご飯を炊きおにぎりを作る。エアコンも止まり工場の中は蒸し暑い。電灯が消えた工場にはあちこちロウソクのあかりが点った。
会社側との衝突も再開された。この日午前、会社側警備職員らが塗装工場周辺の鉄骨バリケード構造物を除去し‘パチンコ戦闘’も再開された。会社側は4日には4500人全職員に出勤待機命令を下した。
いわゆる残った人々の家族も不安なのは同じだ。インターネット カフェ‘双龍車を愛する妻たちの集い’に、ある会員は「使用側の決裂の知らせにとうとう来るべきものが来たようですね。職員らが工場に進入するというので不安です。あなた、ケガせずにきて下さい。いったいこいつらの政権はこの多くの人が戦っているのに見物だけしていて…」という文を載せ苦しさを訴えた。
塗装工場を巡って緊張感が漂う中で‘双龍車事務職代表者協議会’の代表らはこの日午前、協力業者債権団の集いである‘協同会’を訪問し「どんな術を使ってでも塗装工場の労組員らを引き出すので、破産を留保してくれ」と要請した。これに協同会は「破産申請を出す5日午後5時までに警察と職員を投じるなり、労使交渉をするなりしてストライキを解決しなさい」と注文した。
平沢/キム・ミンギョン,ホ・ジェヒョン記者salmat@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/369298.html 訳J.S