原文入力:2009-08-01午前02:25:37
[現場から]
ソク・ジンファン記者
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検事倫理綱領すら守れなかった前任候補者のせいでキム・ジュンギュ検察総長候補者は内定発表と同時に苛酷な検証を受けている。彼は‘(大統領府の)苛酷な検証が 大変だった’ として涙を浮かべたが、身を置いた組織が自ら招いた悪業の報いであることを否定はできまい。しかも ‘道徳性’ は基本資格に過ぎない。検察が危機に陥った理由を診断し、これを解決するビジョンを提示しなければならない課題は全て彼の役割だ。
このように難しい課題を抱え込んだキム候補者は去る30日、記者懇談会で初めて自身が率いる検察に対する評価を出した。彼は「多くの国に行ってみたが、我が国のように検察の政治的中立がよく出来ている国はない」と断言した。続けて「国内で批判があった捜査でも、その内容を国際検事大会で発表すると、皆驚いて(韓国検察を)とても素晴らしいと言う」と紹介した。
自身が身を置いた組織を自慢するのは構成員として美徳でありうる。彼が比較した他の国々より韓国検察が実際優れていることもありうる。だが今、検察を眺める国民と世論の視線がどうなのか。前任検察総長がなぜ辞退し、後に続いた候補者までが落馬して、自身がその位置に立つことになったのかを十分に噛み締め省察した跡は伺えない。
キム候補者はこの日「これからは制度や組織ではなく(検察の)心がけが変わらなければならない」と強調したが、これは自身に返してみても妥当な話になる。検察が今、中立をよく守っているという鈍感な心がけでは危機に処した検察を正すのは難しいだろう。現実とかけ離れた認識であるためだ。平日に庁舎を空けたまま美人コンテストの審査委員長を引き受けたことが ‘公務の一環’ という主張に共感する国民は多くないようだ。
彼は7月3日大田高検長退任式で「自身(検察)が丈夫でなく動揺するから ‘外部から揺れている’ という話がでる」と言った。‘検察がまっすぐ立てなかった’ というその痛恨の忠告は今ブーメランとなってキム候補者自身に帰ってきている。ソク・ジンファン記者soulfat@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/368926.html 訳J.S