ハン・ミング国防部長官が21日、慶尚北道星州(ソンジュ)への高高度防衛ミサイル(THAAD<サード>)配備と関連し、「環境影響評価(環境アセスメント)を米国側と協議する」と述べた。
ハン長官は同日、国会本会議緊急懸案質問で「環境問題に関連しては、米国も韓国も同じ手続きを踏むことになっている。グアムでもTHAAD配備予定地が決まってから環境評価を施行した。韓国もTHAAD配備の決定に伴い、国内法に基づいた環境影響評価を米側と協議して行う」と答えた。THAADが配備される慶尚北道星州の防空基地に対して、環境影響評価を推進する意向を示したものと見られる。
これに先立ち、ユン・ソンギュ環境部長官は8日、国会環境労働委員会で「軍事施設については、環境影響評価を行わない場合もある」と留保的な態度を示した。そのわずか10日後に、ハン長官が環境影響評価に対して比較的に肯定的な見解を明らかにしたのは、THAAD配備をめぐる波紋が広がっている状況では、正面突破するしかないと判断したためと思われる。
慶尚北道星州の防空基地がTHAAD基地として在韓米軍に供与された場合、環境影響評価は必ず実施しなければならないものではない。韓米が2003年に合意した在韓米軍地位協定(SOFA)の議事録には、環境条項と関連して「米国は韓国の関連法令や基準を尊重する政策を確認する」と記されているだけで、法的に義務付けられているわけではない。韓国の環境影響評価法にも、国防部長官と環境部長官が軍事上の高度の機密保護や軍事作戦の緊急な遂行のために必要であることに同意すれば、環境影響評価を実施しなくてもいいという例外条項がある。
韓国語原文入力:2016-07-20 21:09