登録 : 2016.07.11 01:26 修正 : 2016.07.11 07:19

障害者は「最低賃金の適用」対象外 
就職6年目20代の第1級障害者、月給17万ウォン
1日約1000ウォン…最低賃金の7分の1
「自分で生計を立てられるくらいになれたら」

障害者が民衆大会で労働権の助長を求める行進をしている。障害者たちは人並み以上に努力してやっと就職しても、他の人の半分に過ぎない賃金を受けており、最低賃金すら法で保障されていない//ハンギョレ新聞社

「職には就いています。 雇用契約書も書いているし、月曜日から金曜日まで1日8時間、ちゃんと出勤しています。ただ給料が…」

 10日、電話でのハンギョレの問いに、息子のチェ・ジフンさん(25) について誇らしげに語ったベ・ヨンヒさん(55) は、「月給」のところで口を濁した。発達障害(知的障害)第1級障害者のチェさんは、れっきとした常任勤務者として6年間働いている。2011年からソウル市西大門(ソデムン)区の障害者労働事業所で、紙袋の持ち手の紐をつけたり、生産された靴下の糸くずを取って一足を揃える仕事をしてきた。

 チェさんの1カ月の給料は今年で17万ウォン(約1万5000円)になった。 時給に換算すると1000ウォン(約90円)余り。食費や各種の税金を引くと、1カ月の手取りは8万9000ウォン(約8000円)程度となる。月2回ほど飲み物の差し入れに息子の職場を訪ねるベさんは、「6年前は職場に出ても水遊びばかりしていた息子が今では『よく働く』と褒められ、作業プロセスもすんなり理解している」と満足そうだった。 しかし、「職場で多くのことを学んだが、労働と賃金の価値については、まともに学ぶことができないのが現実」と苦々しい表情をした。今年の最低賃金である126万270ウォン(約11万円、月換算額基準)の7分の1程度のチェさんの月給17万ウォンは、現行法上は「合法」だ。 最低賃金法は「精神障害や身体障害により労働能力が著しく低い者」に対し最低賃金を適用しなくてもよい「最低賃金の適用除外」規定を定めている。1年に1回、雇用労働部職員の「能力検査」により最低賃金の適用除外者の判定を受ける。 ベさんは毎年、息子の代理として最低賃金の水準からはかけ離れた雇用契約書にサインをしてきた。昨年、国家人権委員会が発表した「重度障害者の労働権促進のための実態調査結果」によると、重度障害者の労働者190人の平均月給は49万5220ウォン(約4万3000円)だった。

 ベさんは、障害者にとっての職場は「他の職業への経由やトレーニングというより、これが唯一の働き口であり生計そのもの」と話す。実際、労働事業所のような障害者の職場は「経由する職場」ではなく長期の職場となることが多い。人権委が調査した集計によると、障害者労働者274人のうち173人(62.6パーセント)が3年以上同じ職場で働いていた。全国障害者差別撤廃連帯のイ・ジョンフン政策局長は「障害者の労働はトレーニングではなく生計のためのもの」と強調し「障害者の生計は福祉で補えばよいと言う人が多いが、もっとも深刻な最重度障害者でも年金と自治体の支援金を合わせてひと月80万ウォン(約7万円)にもならない」と述べた。チェさんは非障害者よりも多くのお金が必要だ。毎月、活動補助者の本人負担金として8万ウォン(約7000円)ほどかかり、薬代として3万から4万ウォン(約2600〜3500円)がかかる。 昨年は歯の管理不足のために1000万ウォン(約87万円)を歯科治療に使った。「本当に世の中が良くなっても、息子は最低賃金以上をもらえる職を得るのは難しい。親なしでも本人が生計を立てられるようになることを望むのは、欲張りなのでしょうか」。来年の最低賃金決定の期限が迫るなか、「しがない想像」をするようになったとベさんは語る。

バン・ジュノ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-07-10 21:25

http://www.hani.co.kr/arti/society/labor/751724.html 訳M.C

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