53億ドル鉄道建設仮契約
タンカーなど16隻受注再推進
核制裁で3分の1に減った経協
早期回復の動力準備完了
テヘランに韓流センター「Kタワー」推進
ソウルにはイランの「Iタワー」で文化協力
過去最大規模の236人の経済使節団と共にイランを訪れた朴槿恵(パククネ)大統領は2日(現地時間)、イランのハサン・ロウハーニー大統領との首脳会談で、両国交易の「正常化」および拡大を引き出すことに精魂を込めた。 今回の首脳会談で締結された66件の了解覚書を通じて交易促進のための制度的基盤が用意され、韓国企業はイスファハン-アワズ鉄道事業(53億ドル)の仮契約を締結するなど、インフラ、エネルギー分野で合計371億ドルを事実上受注する成果を上げたと大統領府は明らかにした。
■イラン市場先行獲得の契機になるか
大統領府は今回の韓国とイランとの首脳会談を契機に了解覚書(MOU)66件、プロジェクト371億ドルなど過去最大の経済外交成果を上げたと強調した。 「第2次中東ブーム」の一軸であるイラン市場を先行獲得する契機になったということだ。
今回の首脳会談を契機に韓国企業がイランの政府や企業と仮契約または了解覚書を結んだプロジェクトは計371億ドル規模で、2011年経済制裁以前の交易水準を早期に回復する踏み台が用意されたと大統領府は説明した。 2011年に174億ドルだった両国の交易規模は、イランの核開発による経済制裁で2015年には61億ドル(約7兆ウォン)まで減った。
今回両国政府は相手国港湾への自由な出入りを保障する海運協定、輸出企業通関支援と不法・不正貿易を取り締まる内容の税関相互支援協定を締結した。 また、活発な投資情報交流のために韓国とイランにそれぞれ「イランデスク」、「コリアデスク」を設置し、企業の交易・投資上のあい路を解消することにし、イランでドル決済が不可能であるため当分の間(韓国ウォンによる)決済システムを維持することで合意した。
■企業、経済制裁被害の復元を可視化
大統領府は今回の韓国とイランとの首脳会談を契機に、石油・ガス・電力エネルギー再建事業(236億ドル)、鉄道・道路などインフラ建設事業(116億ドル)市場に韓国企業が活発に進出すると期待している。 韓国政府は特に世界最大の油田地帯であるサウスパース天然ガスプラントの建設に関心を傾けている。 イラン経済制裁以前に韓国企業が契約を結び、事業を推進していたがイランの核問題によって事業が中断され、今回の首脳会談を契機にこれを再推進することで合意した。
これと共に現代尾浦造船が精油運搬船10隻、バルク運搬船6隻など計12億ドルに及ぶ船舶事業の受注も再推進することにし、困難に陥っている韓国造船業の「活路」になるかも注目される。 現代重工業関係者は「今回の歴訪以後に本格的に議論されると期待している」と話した。
■保健医療・文化などで協力拡大
両国政府は今回の首脳会談を契機に保健医療や文化などの高付加価値分野で協力を拡大する方針だ。 イランが推進している6つの病院建設に韓国が参加することにし、LH公社とポスコ建設はイラン教員年金基金公社とともにテヘランに韓流文化複合空間である「Kタワー」を設立することで合意した。 イランでの韓流文化拡散と進出企業のビジネス活性化のための拠点空間として活用される予定だ。 大統領府関係者は「イランは第2のテコンドー宗主国と言われるほどに底辺が広く、「大長今(テジャングム)」、「朱蒙(チュモン)」も高い視聴率を記録するなど韓流熱風の潜在力が強い国」と説明した。