登録 : 2016.04.24 23:11 修正 : 2016.04.25 06:36

強制移住から40余年ぶり…彼らの家はどこなのか

釜山北区の万徳5地区で住居権を主張して万徳住民共同体のチェ・スヨン代表が鉄塔上の望楼に籠城している //ハンギョレ新聞社

 金井山(クムジョンサン)上鶏峰(サンギェボン)の急斜面に形成された村は一時は1600余世帯あったが、今は99%が撤去され荒涼としている。 住居環境改善事業が進められている釜山北区の万徳5地区は、まるで戦場のようだ。 荒地のような村の中央に高さ9メートルの望楼が一つ聳えている。 万徳住民共同体のチェ・スヨン代表は、世間の関心が総選挙へ向かっていた今月13日未明、住民や活動家と一緒に鉄塔を作った。 翌日、望楼に上がり今月25日で12日間も一坪にもならない所で籠城している。 チェ代表は5年間にわたり住居権を要求し、韓国土地住宅公社(LH)を相手に「住居環境改善事業の認可取消訴訟」と座り込みをしてきた。 3審全てで敗訴し、今は裁判所の「行政代執行」を控えている。

 ナツメ谷とも呼ばれる万徳5地区は、1972年釜山の草梁、水晶、影島の貧民窟を撤去し強制移住で形成された村だ。 急斜面に沿って造成された土地に人々が捨てられた。 土地には碁盤の目のように線が引かれていた。 基盤施設が全くない所に撤去民たちは自らセメントやレンガを担いで運び家を作った。 強制移住させられた人の大部分は釜山市内で日雇い、裁縫、露天商などで生計を立ててきた庶民の中の庶民だった。 移住当時に30、40代だった住民たちは、40年余りの歳月が流れて70、80代の老人になった。 強制的に追い出された住民たちは代案を探し始めた。 2013年10月、30世帯は万徳住民共同体を作り、住居環境改善事業の本来の趣旨に合うように事業の方式を変え、老朽住宅を改良する方式に切り替えるよう韓国土地住宅公社に要求した。 だが、事業方式を切り替えた前例はないという理由で受け入れられなかった。 制度内で可能な方法がすべて失敗に終わると、万徳住民共同体は最後の手段として望楼に上がった。 万徳5地区で今も暮らしているのは17世帯だ。 このうち万徳住民共同体には8世帯13人が参加している。 多くの地域ですでに撤去が進められ、都市再生事業が不可能と判断したチェ代表は「住居環境改善事業の本来の目的は庶民の住居安定だ。 目的に合うよう小型アパートに入居できるようにしてほしい」と公社に要求している。 裁判所は4月18日までに居住地から出て行けとして行政代執行の予告状を送った。 住民たちは第2の「龍山の惨事」が起きるかも知れないとし、恐怖と不安の中で暮らしている。 津波のように押し寄せてくるアパートラッシュを見ながら住民たちはかろうじて望楼を守っている。

釜山/キム・ミョンジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-24 20:37
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/741082.html 訳J.S(1227字)

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