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ロッテマート、加湿器殺菌剤被害の原因解明から5年後に謝罪

登録:2016-04-18 22:59 修正:2016-04-19 05:20
検察の召喚控え「9億4千万円補償」
ロッテマートのキム・ジョンイン代表取締役が18日午前、ソウル中区小公洞ロッテホテルで加湿器殺菌剤の被害に対する補償方針を発表し、被害者に謝罪している=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

告発された企業の中で初めて公式謝罪 
死亡被害100人のうち22人が
2006〜2011年にロッテのPB製品を使用

 ロッテマートが、加湿器殺菌剤事態で告発された企業で初めて被害者に公式謝罪し、補償する計画を発表した。 政府が2011年、肺の損傷による相次ぐ死亡事件の原因が加湿器殺菌剤にあると明らかにしてから、5年ぶりのことだ。

 ロッテマートのキム・ジョンイン代表は18日午前、ソウル小公洞ロッテホテルで記者会見を開き、「ワイジュルレック(ロッテマートのプライベートブランド商品)加湿器殺菌剤と関連し、大きな苦しみと悲しみを経験した被害者の皆さんと家族の方々に、心からおわび申し上げます」と述べた。

 キム代表はまた「2011年8月以来、加湿器殺菌剤の問題点が提起され、被害者が発生したという報道が出る中でも、『正式に明確な調査結果が出ていない』、『被害状況の確認が難しかった』などの理由で、原因究明と事態の解決により積極的でなかった点について、おわび申し上げます」とし、謝罪が遅れたことを反省した。

 ロッテマートは今後、検察の捜査が終結するまで被害補償担当部署を設置し、補償が必要な対象者の選定基準と補償基準などを客観的に検討し、被害補償のための財源などを用意する方針だ。キム代表は「検察の捜査の結果に基づき、ロッテマートの加湿器殺菌剤と被害との因果関係が確認された被害者と家族のために、検察の捜査が終結したら、直ちに被害補償のための協議を進める」と付け加えた。

ロッテマートのキム・ジョンイン代表取締役が18日午前、ソウル中区小公洞ロッテホテルで加湿器殺菌剤の被害に対する補償方針を発表し、被害者に謝罪している=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 ロッテマートは、2006年からポリヘキサメチレングアニジン塩酸塩(PHMG)を原料とした加湿器殺菌剤を、プライベートブランド(PB)商品として製造して販売した。 2011年保健福祉部と疾病管理本部の調査結果、これらの物質が数百人の妊婦と乳幼児等を死亡させた肺疾患の原因とされたことを受け、販売を中止した。

 しかし、加湿器殺菌剤の被害者と環境団体は、ロッテマートの謝罪が誠意あるものなのか疑問を提起した。環境保健市民センターのイム・フンギュ・チーム長は、「これまで、他のいくつかの企業同様に、ロッテマートは一度も被害者たちと話し合いの場を持ったことがない。今週から、検察が本格的に関連企業の社員に対する召喚調査を始める予定だ。ロッテマートの謝罪は、被害者に向けたものではなく、検察に向けたものだ」と指摘した。

ユ・シンジェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-18 13:46

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/740181.html 訳H.J

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